第二百二十二話 採られない戦術その十
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「宜しく頼むな」
「そうですか、ではこれから」
「宜しく頼むな」
久志はこの時も笑顔だった、こうしてだった。
スコットランドも帝国に入り騎士団と王国そして連合王国との戦は完全に終わった。それを受けてだった。
久志は軍をそれぞれの駐屯地に戻し自身も仲間達と共にローマに戻った、そしてローマに戻ってからだった。
仲間達に対して宮殿の中で述べた。
「戦は終わったからな」
「次は政やな」
美奈代が応えた。
「それやな」
「ああ、だからな」
「これから暫くはな」
「後は北の二つの半島と島だけだが」
「ここはやな」
「今回手に入れた領地が広い」
だからだというのだ。
「暫くはな」
「じっくりとやな」
「政をしてな」
「三国を完全に帝国に入れるな」
「そうするな」
こう言うのだった。
「だから戦はな」
「せんな」
「そうする、それが終わるまでは」
「軍を動かすことなく」
「じっくりと治めるな」
「ああ、それだけれどな」
久志はあらためて言った。
「領地の産業と教育を育成してな」
「国を豊かにして」
「それが整ってからな」
「また戦ね」
「それに金をかなり使ってな」
三国との戦でというのだ。
「兵も疲れてるしな」
「連戦は無理や」
「だからな」
それでというのだ。
「暫くはな」
「休むな」
「国庫の金を充実させて」
「兵も英気を養って」
「糧食や装備も整えてな」
「それからやね」
「ああ、またな」
「戦やな」
「やっぱり連戦はな」
これはというと。
「そうそうはな」
「出来んな」
「戦は国力を使う」
「勝っても負けてもな」
「そうそう続けて出来るか」
そうしたことはというのだ。
「これまで帝国は勝ってきてかなり大きくなってな」
「この浮島の統一があと少しのとこまで見えてきたわ」
「ああ、けれどな」
それでもというのだ。
「やっぱり連戦はな」
「せんことや」
「本当に国力を使うからな」
それ故にというのだ。
「統一まであと少しでもな」
「英気を養うな」
「そうするな、ゆっくり休んで」
「その間は」
「政に専念するぜ」
そちらにというのだ。
「それで併合した領地を治めるぜ」
「ほなな」
「それとだよね」
剛は久志に自分から言った。
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