第三百三十五話 お化け屋敷の次はその十一
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「僕見て来たから」
「そうした人も」
「うん、酷いよ」
あまりにもだ。
「そうした人もそういうの出すから」
「心の悪い面を」
「餓鬼もね、一番怖いのは心だよ」
「餓鬼になった人も」
「そうした人の顔も怖いよ」
こうした人の場合はしかも醜い、人間の悪い部分がそのまま顔に出てだ。
「人相が悪くてね」
「餓鬼は人相にも出るの」
「人格って出るから」
特に年齢を重ねるとらしい。
「だからね」
「怖いお顔?」
「浅ましいね」
そうした人の人相はだ。
「どうも」
「そうなの」
「うん、あとユーチューブで人相見の動画があって」
それでだ。
「凶悪犯の人相見たらね」
「やっぱり出てるの」
「殺人で捕まって自供通りに証拠が出て」
これは本当にあった話だ。
「有罪って思ったら弁護士の人達とか人権活動家が頑張って」
「証拠が出たのに?」
「それなのにね」
これで間違いないと思ったらだ。
「無罪になったんだ、それで冤罪のヒーローになったけれど」
「実はとか」
「いや、無罪になってすぐに窃盗で捕まったんだ」
家に泥棒に入ってだ。
「それで小さな女の子殺そうとして女の人を実際に殺したんだ」
「そんな話があったの、いや」
「知ってる?この話」
「東京の話よね」
香織さんは僕に眉を曇らせて言ってきた。
「確か」
「うん、それでこいつの周りで八件不審死があったんだ」
「女の人ばかりね」
「殺されてるんだ」
何者かによってだ。
「この八件もね」
「怪しいって言われてるわね」
「僕はやったと思ってる」
八件のそれもだ。
「それで冤罪になったね」
「それもよね」
「そいつがやったってね」
「思ってるのね」
「まずね、合わせて十人はね」
それだけの人をだ。
「殺してると思うよ」
「凶悪犯ね」
「殺人鬼だよ」
犯罪の常習犯だ、事実前科がかなりあった。
「それでその動画で言ってたけれど」
「その殺人鬼の人相は」
「妖怪だってね」
最早人間でなくだ。
「人間の顔じゃないって」
「妖怪?」
「悪質なね」
八条学園に出るという妖怪達とは違う、冥府魔道に堕ちたという意味での妖怪だ。ユーモラスなそれじゃ断じてない。
「それだってね」
「人を十人も殺して」
「他にも犯罪を幾つも犯しているから」
「妖怪ね」
「また言うけれど悪質な」
そうした意味でだ。
「邪悪な、それが人相にもね」
「出ているのね」
「前科幾つもある殺人鬼は奇麗な目をしていないよ」
窃盗だの性犯罪だのもやっていてだ、死体遺棄もやっているし当然傷害もだ。
「そして人相もね」
「酷いのね」
「本物の悪人は目が濁っていて」
そしてだ。
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