第三百三十五話 お化け屋敷の次はその三
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「けれどね」
「それでもよね」
「かちかち山の兎はあまりにも残酷だよ」
「徹底してるわね」
「背中燃やしてね」
「それで火傷の後に辛子塗って」
「おまけに最後はね」
これもかなり酷い。
「泥舟に乗せさせて溺れさせて助けるふりして殺すから」
「残酷よね」
「狸もお婆さん殺してお爺さんに鍋にして食べさせてるよ」
このことも相当に残酷ではある、だから二十世紀後半では子供用の絵本とかではお婆さんは殴られて倒れて狸も最後は反省してお爺さんとお婆さんに謝って終わっている。
「けれど非道にはね」
「より大きな非道ね」
「それで対するなんて」
それこそだ。
「あんまりだよ」
「そうよね」
「それがね」
どうにもだ。
「気になるね、それで兎もね」
「それぞれの性格があるわね」
「兎と亀のお調子者の兎もいれば」
負けて追い出されたけれどすぐ後で山の皆の危機を救って汚名を返上して山に戻って大団円となっている。
「かちかち山の兎みたいな復讐鬼もね」
「いるわね」
「兎もこうだから」
「幽霊も妖怪も」
「色々だよ、というかね」
僕はここでこうも思った。
「かちかち山をお化け屋敷に出しても、今思ったけれど」
「問題ないわね」
「あんまりにも残酷だから」
あの兎の行動はだ」
「他の童話も残酷な場面多いけれどね」
「日本の童話も他の国の童話も」
「うん、グリム童話とかね」
グリム童話が特に多いだろうか。
「そうだよね」
「残酷よね」
「だから童話をお化け屋敷にしたら」
「かなり怖いわね」
「かちかち山もそうで」
そしてだ。
「他にも多いから」
「普通にこうして幽霊や妖怪出すより怖いかしら」
「もう心の暗黒の一面がね」
まさにそれがだ。
「出ているから」
「怖いから」
「だからね」
まさにその為でだ。
「いけると思うよ、三匹の子豚だって」
「怖いわよね」
「最後三匹で狼食べる場合もあるからね」
若しくは二匹の子豚が先に食べられて最後狼も食べられるかだ。
「これもね」
「怖いわよね」
「狼を煮殺して食べるけれど」
煉瓦の家の煙突から入ろうとした狼をだ。
「この場面なんかね」
「凄いから」
「お化け屋敷に出したら」
それこそだ。
「かなり怖いよ」
「あと狼と七匹の子山羊?」
「あれも凄いね」
狼のお腹を切って石を入れるとかだ。
「考えてみたら」
「その前に子山羊六匹食べてるし」
「丸飲みだけれどね」
「残酷よね」
「それでお腹切って」
そしてだ。
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