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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百三十五話 お化け屋敷の次はその二

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「そうだよ」
「そうなるわね」
「本当に怖いのは」
「人の心ね」
「別に幸せな人が幽霊になっても」
「怖くないわね」
「怨みを飲んで」
 そうしてだ。
「死んだり身体から出て来た」
「そうした場合が怖いわね」
「日本は特にそうした話が多いから」
 京都だってその怨霊を恐れて造られている、四神相応の時とか様々な結界とか鬼門と裏鬼門の比叡山と高野山もだ。
「余計にわかるよ」
「そうよね」
「吸血鬼だってね」
 恐れられるこの存在にしてもだ。
「八条学園にもドラキュラ伯爵出るらしいけれど」
「夕方のお花畑のところでね」
「狼男やフランケンシュタインと一緒にね」
 ティーセットを楽しんでいるらしい。
「ミイラ男もいて」
「別に悪いことしないわね」
「だからね」
 それでだ。
「妖怪もだよ」
「その妖怪それぞれの性格ね」
「クラリモンドみたいな吸血鬼もいるよ」
「クラリモンド?」
「海外の作品だったね」
 作者はちょっと忘れてた、誰だっただろうか。
 だが翻訳した人は覚えていてそれで香織さんに話が出来た。
「芥川龍之介の訳の」
「そうなんだ」
 ろくろ首の仕掛けを見ながら答えた、考えてみればこの妖怪もただ首が伸びるだけで怖くとも何ともない。八条学園にも出て来るみたいだ。
「あの人そうしたこともしていて」
「読めるのね」
「死霊の恋って作品でね」
「死霊?」
「吸血鬼って呼び名は当時なかったから」 
 バンパイアをそう訳することはなかったのだ。
「芥川は夜叉って書いてたしね」
「死霊にもなのね」
「なっていたんだ」
「そうだったの」
「アンデットの吸血鬼が多いから」
 だからゲームではそちらのモンスターになることが多い、死者に悪霊が宿るか死者にあった魂が悪霊になってなるのだ。
「それでこの作品の主人公の」
「クラリモンドもなのね」
「死んでね」
 そうしてだ。
「吸血鬼になったから」
「死霊なのね」
「うん、それでもこの人はね」
 クラリモンド、彼はだ。
「とても優しい心清らかな人で」
「怖くないの」
「もう怨霊の方がね」
 日本のだ、日本の怨霊が怖いのは名前をみだりに出すだけで祟られかねないところだ。
「怖いよ、それも遥かにね」
「そうなのね」
「だからね」
 それでだ。
「幽霊も妖怪も」
「それぞれの性格よね」
「そうだよね」
 八条学園に入るとよくわかることだ。
「兎だって兎と亀の兎とかちかち山の兎は違うね」
「かちかち山の兎物凄いわね」
「確かにあの狸も悪いよ」 
 狸にしても性格はそれぞれだ。
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