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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
人鬼-あいいれない-
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、殺意、怒り、悲しみ、
そういったマイナスの感情が渦巻いている闇が。
「し、しかしそれでは…。」
「蘆屋道満がやったという決定的証拠にはならない。そう言いたいんだろ。」
死の偽装はした。マスターの目はヤバい。
それだけでは結界を破り、妖怪を招き京都の崩壊を企んだ真犯人と決めつけるには証拠不十分だろう。
だから、ここで証明する。
「鬼と人間が決裂し、殺し合う有り様を特等席で見たかったんだろうな。」
「ええ、さっきからプンプン臭うのよね。どうしようもない外道の臭いが!!」
俺が指示を出すと武蔵は刀を抜いて飛び上がる。
着地した先には、集まった野次馬たち。
そして武蔵は迷うことなく、一人の一般人に向け刀を突き刺した。
「…!」
ように見えた。
「残念。鬼と人、共に滅びゆく様をこの目に焼き付けておきたかったのですが。」
その刀は喉を突き刺す前に人差し指と中指で止められ阻まれた。
一般人にそんな芸当は出来るわけない。
そう思った直後、奴の"ガワ"はドロドロと溶け始める。
「そんな…!」
頼光や守護隊の面々が驚きの声を上げる。
そう、そこにいたのは一般人ではなく
「この蘆屋道満の策を見破るとはさすが武蔵殿。お見事。」
「とは言っても、ほとんどは大和くんのおかげだけどね!」
蘆屋道満本人であった。
「道満様!!彼らの言ったことは本当なのですか!?」
やはり信じられないのだろう。
守護隊の一人が蘆屋道満に向かって叫ぶ。
「ええ。本当です。彼らの申した事は真実。結界を解き、以前から指示していた妖怪共を招き入れ、拙僧達の死を偽装する。あたかも全て、鬼がやったように見せかけました。」
「何故!?何故ですか道満様!!」
守護隊の一人は叫び続ける。
蘆屋道満はそんなことはしない。
彼がそんな非道を働くわけが無い。
目の前の事実を否定するように、彼は叫んだ。
しかし、現実は残酷だ。
「「そうした方が、楽しい
ではありませんか
(
からだよ
)
。」」
「!!」
道満と誰かの声が重なる。
反対側からやってきたのは彼のマスター、森川 真誉だ。
「楽しい…と?」
「うん。すごく楽しい。上げて落とすのは特に。道満のおかげで平和ボケした人達を一気に地獄に叩き落としたのはすごく楽しかったよ。」
人形を小脇に抱え、目の前の現実が受け入れられない守護隊のそばを通り過ぎて道満の隣までやってきた彼女。
常に笑顔を浮かべてはいるが、やはりその目はどす黒い何かがある。
「それで、鬼と人を争わせてもっともっと不幸にするつもりだったんだけどそこの旅人に邪魔されちゃった。あーあ!二人さえなければきっと上手くいってたのに。」
わざとらしくためいきをつき、
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