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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第100話:絶対に離さないし、絶対に離れない
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した魔法使いは魔力も魔法も強いらしい。颯人は舌打ちせずにはいられなかった。
「チッ……見てろよクソ野郎。奏は絶対取り返して見せるからな」
「颯人ぉぉぉぉぉっ!!」
意気込みを新たにする颯人に対し、奏が再び攻撃を開始する。
振り回されるアームドギアは雷の様な苛烈さを持っており、一撃でも喰らえば変身している颯人もただでは済まないことは明白だ。
颯人は防御に専念し、必死に奏の攻撃を喰らわないようにする。しかし激昂して容赦が一切なくなっているからか、今の彼女の攻撃を完全に防ぐことも回避することも完全には出来ず何発もの攻撃が彼の体を掠めていく。鎧は徐々に傷だらけになり、蓄積してきたダメージの所為か彼自身の動きも鈍くなってきた。
「あぁぁぁぁぁぁっ!!」
だんだんと傷だらけになっていく颯人の姿に、奏の心が悲鳴を上げているのか悲痛な顔で叫びながら攻撃してくる。まるで自分の身を削りながら攻撃しているかのようだ。
その様子に颯人も堪らず心を痛めた。
「奏…………お前、そこまで――――」
思わず颯人が動きを止めてしまった、その瞬間奏の攻撃が颯人に襲い掛かる。
「らぁっ!!」
「しま、ぐぅっ?!」
鋭い刺突が颯人の胸の装甲に直撃し、彼の体を大きく吹き飛ばす。車に跳ね飛ばされたかのような有様に、それを成した張本人である奏が声を上げる。
「颯人っ!?」
悲鳴のような奏の声を受けつつ、颯人は地面に激突する。全身を苛む激痛に、颯人は仮面の奥で顔を顰めながら尚も立ち上がる。
「ぐ、いつつ……何だよ奏? こうしたかったんだろ?」
「え、あ……」
「こうしてでも俺を止めて戦いから遠ざけたかった……それがお前の望みだったんだろ? 違うか?」
「そ、そうだよ……アタシは、力尽くで……颯人を……止め、たくて……」
「なら、こんな事で迷ってんじゃねえよ!? お前の俺に対する愛を、もっと俺にぶつけて見せろ!!」
「あ…………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
挑発とも取れる颯人の言葉に、奏が悲鳴を上げながら攻撃を再開した。
先程吹き飛ばされた時にウィザーソードガンはどこかに飛んで行ってしまった為、今の彼は無防備だ。嵐の様な奏の攻撃を、颯人は無手で何とかやり過ごしていく。
――さて、俺の体が持つかどうか……――
これは一種の賭けだ。奏の颯人に対する想いを揺さぶり心に衝撃を与える為には、ただ奏を攻撃したのでは不可能。奏に掛けられた、洗脳かそれに近い魔法を跳ね除けるレベルで奏の颯人に対する想いを爆発させなくてはならない。
つまり、ここからが奏を元に戻す為の本当の戦いの始まりという訳だ。今颯人に求められるのは只管奏の攻撃を耐え、彼女の心が限界まで颯人への想いを膨らま
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