セイバーのサーヴァント
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き刺す。さらに、その周囲の炎の量が増えていく。
そして。告げた。
「サーヴァント セイバー! 召喚に応じ参上した!」
あまりの大きな声に、可奈美は思わず顔をそむけた。
大きく目を見開いたままの彼は、そのままコヒメを抱え、倒れている美炎へ跪く。
「君が私のマスターか?」
「えっ……えっ……!?」
目を白黒させる美炎。
この状況の経緯を全く飲み込めてない以上、大変だろうなと思いながら、可奈美はサーヴァント、セイバーを見つめる。
だが、セイバーは美炎から、可奈美へ目線を映していた。
「それとも君か!」
「いや違うよ!」
セイバーは一点の曇りもなく、可奈美へ問いかけた。
彼はおそらく、現界したはいいが、誰がマスターなのか分かっていないのだろう。
だが、そんな不安など微塵も見せることなく、セイバーは次に清香へ問いただしている。
「それとも君が! 私のマスターなのか!?」
「ななななな、何ですか!?」
いきなりの矛先に、清香はコヒメをぎゅっと抱きしめた。
「ふむ。マスターはいないのか!? サーヴァントとして召喚されたのだから、マスターがいるものだろう!」
セイバーは腕を組んだまま、次はコヒメへ視線を移す。
コヒメは、清香の袖を掴んだまま、セイバーを見上げている。
しばらくコヒメと目を合わせていたセイバーは、やがて口を動かした。
「鬼の一種……か?」
「……」
「だが、その様子だと、どうやら人を害する者ではないらしい。うむ! 彼の妹と同じかな!?」
「何言ってるの?」
コヒメもまた、セイバーへ警戒の眼差しを向けている。
やがて、セイバーは「うむ!」と大きく頷いた。
「誰がマスターかは分からんが、令呪からこの子を守れという命令は受けている! であれば! 私は、この子を守るために、彼と戦おう!」
セイバーは改めてブライと向かい合い、その黒い剣を構えた。
「さあ! 来い! 私が相手になろう!」
「……チッ……!」
ブライは舌打ちし、ラプラスソードを構えなおす。
「目障りだ……!」
そして、ブライが動く。
すると、セイバーの姿は消える。可奈美が追えるか追えないかの速度で動く彼は、背後からブライを切る。
だが。
「甘い!」
ブライは、その動きを先読みしてみせた。振り向きざまの防御、からの格闘技。さらに、彼を逃がすまいとブライの左手がセイバーの腕を捉えている。
「やるな!」
素直な称賛。
至近距離のまま、ブライとセイバーは斬り合う。
それぞれが甲高い音を鳴らしながら、二人は体を回転させながら打ち合いを続けていく。
「よもやよもや! これほどの剣を持つ男など、早々
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