セイバーのサーヴァント
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衛藤可奈美。そして、安桜美炎。
五箇伝が一つ、美濃関学院。
その中でも、上位の強さを持つ二人の刀使が、古代の剣士ブライへ刃を向ける。
「ほのちゃん……衛藤さん……」
清香はただ、それを見ていることしかできない。ただ、少なくともコヒメを守ることだけは果たさねばと、その体を抱き寄せる。
「頑張って……」
こんな時、力になれればなと、清香はどうしても思ってしまうのだった。
「行くよ!」
先陣を切るのは美炎。
烈火のごとく、怒涛の勢いでブライへ攻め立てていく。
だが、ブライもおめおめと美炎の反撃を許すはずもない。卓越した腕前で、全ての攻撃をいなしていく。
「っ……!」
美炎は唇を噛む。だが、それに伴う動きの低下を、ブライが見逃すはずがなかった。
___ダンシングソード___
ラプラスと呼んだ生命体が変化した剣。それは、まさに踊るようにブライの手を離れ、宙を滑っていく。
「!」
「美炎ちゃん!」
だが、軌道を描くラプラスソードを、可奈美が千鳥で打ち弾く。
「サンキュー可奈美!」
一度ブライと距離を取り、美炎と可奈美は同時に告げた。
「「迅位!」」
それは、まさに異次元の速度。
人間の肉眼など彼方に追いやられるほどの速度は、それぞれブライとラプラスへ刃を放つ。
「……ラプラス!」
ブライが指令を下す。
すると、意志ある剣はそのままブライの手に収まり、刀使たちへの迎撃に乗り出す。
ムーの戦士は、高次元の速度である刀使の速度にも追いつく。
幾重にも重なる剣たちの音色。その中で、可奈美は顔を強張らせた。
「ブライ……! やっぱり……!」
「消えろ」
ブライの剣技が迫る。
可奈美と美炎は、ともに防御するが、読めない動きに、やがて弾き飛ばされる。
「ブライナックル!」
さらに、紫の拳の雨。
彼の紫の腕がより一際大きく輝き、紫の拳の形をした塊が放たれた。
それは、周辺の境内を破壊しながら、刀使たちにもまた牙をむく。
だが。
「させないよ! 飛閃!」
燃え盛る炎。渦のように巻きながら、それは美炎の加州清光に集っていく。
「だああああああああああっ!」
薙ぎ払われる一閃の炎。それは、紫の拳を巻き込みながら、ブライへ命中する。
「チッ……」
ブライは舌打ち。
さらに、美炎と同じく横薙ぎから、紫の刃を放った。
「迅位斬!」
だが、それが美炎に届くよりも先に、可奈美が割り込む。さらに素早い動きで振り下ろした千鳥が、美炎へ向けられた刃を折り落とす。折られた刃は、そのまま小さな粒子となり消滅していく。
「
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