第零話 プロローグ
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中でも出現率が低い《花付き》という種しか落とさないレアアイテムなのだ
普通のネペントをかりつづければ出現率が上がるはずなのだが、もう2時間以上粘ってもいっこうに出ない。というか、普通のすら出現率が低くなってきた……
俺はとりあえず目の前のモンスターを倒した後、もう一度溜息をつき村に戻ろうと後ろを振り返った
「……、ん?」
振り返った先の茂みの中、モンスターを示す赤いカーソルが一つ見える。あちらはまだこっちに気が付いていないようなのでやり過ごすこともできそうだが……
「まあ、狩るだろ」
そう呟いて、俺は右手に持った武器、片手剣の《スモールソード》を構え、先手必勝! とばかりに草むらに飛び込んだ。そしてそのまま剣を一振り相手に打ち込む!
そして相手の反撃を警戒しつつ後ろに下がろうとし……俺は先ほどの勢いはどこへやら硬直していた
リトルネペントには胚珠を落とす《花付き》のほかにもう1種類《実付き》というのが存在する
そいつはステータス的にはほかのネペントと変わらないのだが、そいつに付いている《実》を破壊すると大変なことになる。具体的には、このあたりにいるネペントを大量に呼び寄せる煙を出す
……今なんでこんな説明をしているかって?
はっはっは、君も人が悪いなあ! わかってるくせに!
そう、まさに今俺の目の前にはその煙を出しているネペントさんが一匹……
……あー、俺、死んだなこれ
たちまち周囲には大量の赤いカーソル、寄ってくるウツボカズラみたいな植物の群れ……
とりあえず……
「イタくしないでね☆」
……かわいくなってみた
ネペントは……ブン! と勢いをつけて触手を振り回してきた
俺の人生初のぶりっこは不発だったようだ……
なぜだろう? ちゃんとウインクまでつけたのに……
※主人公は男です アバターも男です!
と、ちょうどその時だった
リンゴーーン……リンゴーーン……
「な、なんだ?」
始まりの街の方向から大きな鐘の音が響いたと思ったら、俺の体が光に包まれた
そのまま俺を攻撃しようとして固まっているネペントや周囲の森が光に包まれていく
「これは……転移、か?」
転移のための結晶状のアイテムも使ってないのに、いったい、何が―――
そこまで考えた時、俺の思考も光で塗りつぶされ、目の前が真っ白になった……
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