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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
体勢万全
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! これ楽しいなあ!』

 空を飛んでいる一夏さんから通信が入ります。そこには心底楽しそうにISの飛行を楽しむ青年が映っていました。
 箒さんは一夏さんが飛んで行った方の空を見上げています。肉眼では既に目に見えないほどの高さまで上がっているはずなので実際に見えているかは微妙なところですが……

『よおし! お? あれ? うわあああああああああああ!』

「一夏さん!?」

「一夏!」

 叫び声で今まで空を見ていた箒さんもモニターに飛びついてきました。一夏さんが激しくきりもみしています。
 速度を全く落とさないまま一夏さんはアリーナの地面に『ドォン!』と激しい音と共に激突しました。
 墜落、正にその言葉が相応しい堕ち方です。

「一夏!」

 箒さんが激しく土煙の立つ激突地に走っていきました。私もその後に続いてそこに向かいます。
 煙が晴れるとISと一夏さんが見えてきました。
 良かった。どうやら傷らしい傷はないみたいですね。絶対防御機能があるので当たり前といえば当たり前なのだけど……全く心臓に悪い。

「おおう……死ぬか思った」

「ふん! いきなりで変なことをしようとするからだ、馬鹿者め!」

 箒さんは一夏さんが無事なのを確認するとさも当然だという風に腕を組んでそっぽを向きました。

「ちなみに何をしようとしたんですか?」

「いや、前に動画で見た飛び方を試してみようかと……」

「それは無茶ですよ……」

「そんなことだろうと思った」

 ISは飛行機ではないし、素人がそんな動画に上がるようなISの行動をいきなり取れるわけないじゃないですか。
 飛行機もほとんど乗ったことないですけどね、私。

「いやー、出来そうな気はしたんだけどなあ」

「慣れたときが一番危ないんですよ? 自転車とかと同じです」

「だな、気をつけないと」

 その後はさっきよりは慎重にISを動かしていました。こちらの指示にもしっかり従っていたし、これならどんな専用機でも初期動作はほぼ上手くいくでしょう。

「一夏さんの攻撃方法はやはり近接戦闘ということになりますかね?」

「だな。あいつに射撃の云々があるとは思えん」

 箒さんは空を自由に飛びまわるISを見ながらそう答えてくれました。
 そもそも箒さんとの訓練と言うの名のしごきでは剣道しかしていないので近接戦闘を主とするしか選択肢がないのですけどね。

「で、どうしましょう?」

「ん? 何がだ?」

「オルコットさん対策を立てるのに私がいるのはいいとして、私の対策を立てるのに私が一緒にいるべきかどうか、ですよ」

「む……」


 そう、一夏さんは構わないと言ってくれましたが対戦する相手ISの対策と言うの
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