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人徳?いいえモフ徳です。
七十一匹目
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でした」

「初代国王はその物資を使い、戦いではなく貿易で影響力を強めていきました」

「そうして現在のフライハイトの約半分にあたる領域を知力を以て併合しました」

お婆様が何かしたんだろうなぁ。

「その後は国土を拡張する気はなかったと言い伝えられていますが、国土を狙う周辺国家からの侵略を跳ねのけざるを得ず、次第に国土は拡張していきます」

「時折この歴史に対して侵略戦争と呼ぶ歴史学者も居ますが、現状では歴史学会でそれはおおよそ否定されています。
その大きな理由として、併合したとて利のある領土ではない場所も併合しているからです」

一番大きな例は第八環の国々だろう。

外洋に近い第八環はリベレーソから遠く統治しずらい。

その上環境が違うのでここリベレーソ周辺での常識が通用しない。

文化や気候がその最たるものだ。

リベレーソ周辺には潮風などの概念が薄い。

海が遠いからだ。

「ではここからは各公国の話です」

先生が各公国の解説を始める。

なおこのクラスには公国からの生徒は居ない。

小中学生くらいの子はともかく研究者でも大抵の場合各公国の首都の学校に行く。

それでもなんだかんだ言って本国の首都リベレーソの学院が一番進んでるらしく、学院には公国出身の人も居なくはないらしい。

あと公国から人が来ない理由の一つとして、リベレーソがある第二環は第三環以降よりも魔物が強いのだそうだ。

これは第一環や中央山柱に近く魔力が濃いからだとか。

しかしこれも絶対的な基準でもなく、各環にある魔力が溢れる土地やダンジョンではリベレーソ周辺より強い魔物がごろごろ居ると聞く。

あくまでも高いのは平均値と最低値だ。

ファンタジィィィィィィ!!!!な歴史の講義のあとは魔法学だ。

「…魔法学か」

「さっきまでイキイキしてたのはどこ行ったのよ」

休み時間に机に突っ伏していると隣のくーちゃんがおもむろに尻尾をもふる。

「だって暇じゃん」

僕らは魔法実技に参加できない。

するなと言われているからだ。

だからと言って他の生徒に教えることもできない。

なぜなら僕らが使うあらゆる魔法が科学知識にもとずいているからだ。

それに他の魔法の練習をしようにも危険だし。

「あ、いい事思いついた」

「ぬいちゃんがそういう時はぜったい良くないこと」














ジリジリと残暑の太陽が照りつける中、僕らはクラスメイトが魔法実技をやっている間グラウンドの隅で遊ぶことにした。

「ジェネレート・純結晶女騎士-クリスタライトメイデン」

グラウンドの土を石英ガラスに錬成し、甲冑を纏った等身大の女騎士
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