第三百三十四話 初詣その十六
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「そうした考えなんだ」
「ホワイトね」
「ホワイト経営が一番ね」
「いいのね」
「それが長期的に見ると」
総帥さんもそう言われている。
「人が育って長く働けて信頼も産まれて」
「利益も出るのね」
「ブラックだとね」
こうした経営はだ。
「確かに短期的に利益は出ても」
「それでもよね」
「人は潰れるか離れるかで」
そうなってだ。
「その話が知れ渡ってね」
「信頼落ちるわね」
「人が入らなくなって取引もね」
「信頼出来ないから」
「だからね」
それでだ。
「やがてね」
「傾くわね」
「そうなるよ」
ブラック企業の場合はだ。
「すぐに傾いてね」
「倒産ね」
「そうなるし違法行為をしていたら」
こうしたこともブラック企業には多い、そもそも利益だけを求めて人を酷使するなら違法行為も平気な人も多いものだ。
「警察が来るよ」
「それで逮捕ね」
「そうなるからね」
「幾ら権力を持っていても」
「権力ってすぐになくなるよ」
お金と何とやらはだ。
「もう何かのきっかけでね」
「なくなるものね」
「何処でも権力はあるけれど」
人の社会にはだ。
「きっかけがあれば簡単にね」
「失脚したりするわね」
「歴史でもそうだね」
「平家みたいに」
「そうそう、奢れる平家は久しからずって言うけれど」
この言葉の通りにだ。
「すぐになくなるから」
「それで権力で揉み消そうとしても」
「一旦そうなったらね」
信頼がなくなって人が去って取引も出来なくなって会社が傾いてだ。
「そこで違法行為がばれたら」
「逃げられないわね」
「かなり難しいよ」
逃げられる人もいるけれどだ。
「特に今はネットがあるから」
「そこでずっと書かれて」
「そうもなるから」
ネットでは人の噂は七十五日じゃない、もうずっとだ。仇名にもなってそれで言われ続けたりもする社会だ。
「だからね」
「逃げられても」
「ずっと言われ続けるよ」
「それがブラック企業の辿る道ね」
「そうだよ、だから八条グループはホワイトなんだ」
ホワイト経営に徹しているのだ。
「昔からね」
「健全にやってるのね」
「堅実にね。バブルの時も慎重だったみたいだしね」
この時もだった。
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