第三百三十四話 初詣その七
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「この調子だと」
「焼きそば、お好み焼き、フランクフルトにとうもろこしで」
「それに甘いものもだから」
「クレープとかね」
「林檎飴もあるしたい焼きもあるよ」
たい焼きも忘れてはいけない、屋台ではこれもだ。
「だからね」
「お腹一杯になるわね」
「なり過ぎて」
そしてだ。
「大変だろうね」
「そうね、見世物小屋に行くまでに」
「けれどね、こうした時にこそね」
「屋台のものを楽しむべきね」
「元旦の楽しみの一つだよ」
まさにそれだと思う。
「だからね」
「これからね」
「楽しもう」
「それじゃあ」
こう話してだ、僕達はたこ焼きをはふはふとしながら食べてそれから焼きそばとお好み焼きにとうもろこしも食べて。
フランクフルトも食べた、この時点で結構お腹にたまったけれど。
香織さんは僕に笑顔で言ってきた。
「次は林檎飴食べましょう」
「大丈夫?」
その香織さんに思わず聞き返した。
「結構食べてるけれど」
「甘いものは別腹でしょ」
「だからなんだ」
「そう、私はまだね」
「大丈夫なんだ」
「これ位食べても」
それでもというのだ。
「まだね」
「食べられるんだ」
「甘いものはね、普通のものはもう満腹だけれど」
「クレープや林檎飴は」
「そう、たい焼きもね」
「そちらもだね」
「たい焼きはカスタードクリームで」
これでというのだ。
「食べたいわ」
「ああ、カスタードのたい焼きっていいよね」
餡子が王道でもだ。
「不思議な位美味しいよね」
「だからね」
「たい焼きはそれで」
「甘いものも食べましょう」
「それじゃあね」
「それで食べ終えた頃には」
「もういい時間だよ」
こう香織さんに答えた。
「そろそろね」
「マジックがはじまる時間ね」
「そうだよ、じゃあ甘いものも食べて」
「マジックに行くのね」
「それでマジックの後は」
それからのことも考えている。
「お化け屋敷に入ろう」
「あそこにもなのね」
「うん、しかし何か」
ここで僕は思った。
「結構食べたけれど」
「まだ結構いけそうね」
「八条荘からお寺まで歩いて」
「ここまでも歩いたし」
「そのせいかな」
かなり歩いたからだ。
「お腹空いたのかな」
「そうみたいね」
「それに晩ご飯はお蕎麦だったけれど」
今思うとだ。
「お蕎麦って消化早いからね」
「ボリュームもおうどんと比べてないから」
「だからだね」
あの時はかなり食べたつもりでもだ。
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