ラプラス
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るソロに対し、清香が御刀___蓮華不動輝広を構える。千鳥や小烏丸に比べて刀身の短いそれを構えながらも、清香は少し震えていた。
「どけ」
だが、そんな彼女に対し、ソロは冷徹にも告げる。
「戦う気がないのなら去れ」
「嫌です!」
震えながらも叫ぶ清香。
だが、それがソロの琴線に触れたのか、彼はラプラスソードを振り上げた。
あっさりと弾かれる蓮華不動輝広。さらにソロは、その刃を容赦なく清香へ振り下ろそうとした。
「清香!」
コヒメから離れられない美炎が叫ぶ。
だが、そんな清香に対してもソロは容赦なく襲い掛かる。
その剣撃は、清香をあっという間に追い詰めていく。
「ま、まだです!」
清香は踏ん張って反撃しようとするが、ソロの技術にはとても敵わない。
あっという間に刀身の短い御刀は宙を舞い、地面に突き刺さった。
「消えろ」
「清香アアアアアアアア!」
無情にラプラスソードでトドメを刺そうとするソロ。だが、その刃を美炎の先端が欠けた加州清光が受け止めた。
「清香、コヒメをお願い!」
「う、うん!」
ソロとの相手を交代した清香が、コヒメに駆け寄る。
美炎が離れた後のコヒメは、また神社の大石に触れようとしている。彼女を守るために、清香がコヒメを抱き寄せた。
「アンタの相手は、このわたしだ!」
コヒメの安全を確保し、美炎はどんどんソロへの攻撃の手を強めていく。さらに、美炎が織り交ぜた、複数の剣術や体術。なるべくソロにも読まれないように、一度使った技は使わないようにしながらソロを追い詰めていく。
だが、ソロは簡単にその攻撃をいなしていった。読めるはずのない動きに対しても、ソロは受け止め、流し、見極めていく。
「つ、強い……!」
「美炎ちゃん!」
追い詰められていく美炎へ、可奈美も加勢する。
千鳥の閃光が、ソロを大きく後退させていく。
「キサマ……!」
復帰した可奈美へ、ソロは刃を向けた。
「またオレの前に来るとはな……」
「ソロ……あなたは、今何で戦っているの?」
可奈美の千鳥を握る手が震える。
彼が、古代文明、ムーの最後の生き残りであることは知っている。
つまるところ、以前のムー大陸の破壊は、つまるところ彼にとっては大切な場所の喪失に他ならない。
「あなたの故郷は……もう……」
「オレが故郷を失って悲しんでいるとでも?」
だが、ソロは可奈美の予想とは真逆に、その冷たい目を見せた。
色素が少なく、赤くなった目線に、可奈美の背筋が冷えた。
「オレはそんなにヤワじゃない」
ソロは、そう言いながら再び古代のスターキャリアーを突き出す。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ