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イベリス
第二十三話 愛と二人でその三

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「それでね」
「激しい演説してたから」
「そう言ってたのよ」
「そうだったのね」
「それでカラオケもね」
 即ち歌うこともというのだ。
「こちらもね」
「いい運動になるのね」
「だから返って来るものはあるのよ」
 遊んでもというのだ。
「歌えば歌うだけ上手になるしね」
「このことも大きいわね」
「だからね」
 それでというのだ。
「カラオケはいいけれどね」
「ギャンブルは」
「負けたらお金なくすだけよ」
 それに過ぎないというのだ。
「返って来るものなんてね」
「ないのね」
「何もね」
 それこそというのだ。
「そんなものよ」
「だからするだけ無駄ね」
「私はそう思うわ」
 こう従妹に話した。
「正直競馬とかパチンコとかルーレットとか」
「ギャンブルは」
「麻雀でもトランプでもよ」
 こうした遊びでもというのだ。
「当然スロットもね」
「無駄なのね」
「する人の気が知れないわ」
「まあね、私もお金あったら」
 それならとだ、咲も答えた。
「カラオケに使うか」
「それかでしょ」
「服とか」
「ファッションね」
「あと漫画とかライトノベルにね」
「使うわよね」
「そうするわ」
 お金はというのだ。
「あればね」
「それでいいのよ、そういうことに使ったらね」
 愛は咲に話した。
「返って来るものがね」
「あるのね」
「ちゃんとね、自分にね」
「返って来るのね」
「けれどギャンブルは」
 これはというのだ。
「何もね」
「負けたら返って来ないのね」
「お金なくすだけよ」
 これだけだというのだ。
「しかもギャンブルって儲かるのは親よ」
「やる人は儲からないのね」
「昔は神社やお寺で賭場開かれていたけれど」
 江戸時代からのことである。
「ヤクザ屋さんが仕切ってね」
「それでヤクザ屋さんが儲けていたのね」
「あと場所を提供するお寺や神社が」 
 そちらがというのだ。
「儲けていたのよ」
「そうだったのね」
「これが結構ね」
 愛はさらに言った。
「お寺や神社の収入源だったのよ」
「賭場を貸すことが」
「そうだったのよ」
「信者さんのお布施だけじゃないのね」
「それもあったけれど」
 それに加えてというのだ。
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