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レーヴァティン
第二百二十一話 道を調べたうえでその八

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「うち等も」
「そうしていこうな」
「そや、それとな」
「それと?」
「陸地でもな」
 そこからもというのだ。
「鼻や耳のええモンスターを連れて行ってな」
「そうしてか」
「敵が空から見えん位巧妙に隠れてても」
「匂いや音でか」
「探すんや」
「そうもするか」
「人ではわからんでも」
 それでもというのだ。
「人よりも感覚のええモンスターならな」
「気付くか」
「犬と一緒や」
「ああ、犬の鼻な」
 久志も言われて頷いた。
「あれは確かにな」
「かなりのもんやろ」
「ああ、だから軍用犬もあってな」
「警察犬もあるんや」
「だからだよな」
「陸ではな」 
 そこではというのだ。
「モンスターを連れて行ってな」
「ゲリラを探すか」
「頭いかれた人食い一家も犬に見付かった」 
 スコットランドのビーン一家である、人を襲いその肉を喰らって生きていたという事実なら恐ろしいわの主人公達だ。
「それで全員処刑された」
「流石にゲリラは人食わねえがな」
「人が人を食うって余程餓えた時かな」
 残念ながらこうした話もある、人類のれきしにはこうした暗黒としか言い様がない出来事も存在しているのだ。
「もうどうにもならんな」
「その一家みたいな、な」
「キチガイ位や」
「そうだよな」
「流石にどの国でも滅多におらんわ」
「多くてたまるか」
 久志も真顔で返した。
「そんな奴な」
「そやな」
「どっかの国の人間が人食い人種とか言うのはな」
「その国のこと知らん証拠や」
「実際どの国でもな」
「滅多に起こらんしな」
 それにとだ、美奈代は話した。
「最大のタブーや」
「そうなってるな」
「中南米の生贄でもな」
 マヤやアステカ、インカでは宗教行事として広く行われていた。
「流石にな」
「人を食うことはな」
「殆どせんかったみたいや」
「そうだよな」
「それでや、そんないかれた一家もな」 
 ビーン一家もというのだ。
「犬に見付かったわ」
「人には見付けられなくてもな」
「そうなった、そやからな」
「モンスターの鼻や耳にか」
「目もな」
 人間より遥かに優れたそれ等の器官をというのだ。
「使ってもらってな」
「探し出すか」
「空も見てな、確かにゲリラ戦術は鬱陶しいが」
 このことは事実だが、というのだ。
「けどな」
「対策はあるな」
「対策がない戦略戦術はない」
 一切とだ、美奈代は言い切った。
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