―遊撃、巨大戦艦―
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くデュエルで負けた者も光の結社に入ってしまうということは分かった。
ならば逆を言えば、光の結社の構成員以外の人物である俺が、光の結社の構成員をデュエルで倒せば、その人物は元に戻るのではないか、と俺は考えた。
当てずっぽうな仮説にも程があるが……俺に考えられるのはそれだけであり、俺が明日香たちを救うためには、もうその考えにすがるしかなかった……そういうことで、俺はオベリスク・ブルー寮へと向かっていた。
「……誰だ!?」
もう既に夜も深いために視界も悪く、俺の少し前に人が立っていることは分かったのだが、あいにく誰だか顔は見えない。
だが、その白い制服ははっきりと見える……!
「流石は斎王様ズラ。黒崎遊矢は本当にここに来る運命だったズラ」
白い人影が向こうから歩いて来て、暗闇からその姿を全て現した……が、姿を現すまでもなく、オベリスク・ブルーの生徒である俺には誰だかわかる。
いや、他のどの生徒でもこの声を聞けば分かったかもしれない……彼は一応、それほどの有名人であった。
「銀流星……!」
シューティングゲーム界の若き最年少チャンプ、銀流星。
俺たちより一つ上の現在三年生であり、デュエル・アカデミアに入る前に既にシューティングゲーム界の世界大会で優勝した男である。
この学園には「次はカードゲーム界を制覇するズラ」として入学したらしいが、オベリスク・ブルー寮に入っている時点でその実力は折り紙付きだと分かる。
「その通りズラ。そして、遊矢。お前は俺とデュエルしてもらうズラ!」
「なっ……お前とデュエルしてる暇はない! どけ!」
確かに、俺の目的は明日香とのデュエルであった為に、調整済みのデッキとデュエルディスクは持ってきてはいるが、今銀とデュエルしている暇も気もない。
「お前を倒して光の結社に入れれば、斎王様がプロデュエリストにしてくれるズラ! 俺とデュエルするズラ!」
「……ああもう、だったら俺が勝ったらそこを通してもらう!」
こうなればさっさと銀をデュエルで倒した方が速く、倒した後に銀がどうなるかで俺の仮説が実証されるのだから、あながち銀とのこのデュエルは無駄ではないのかも知れない、と考えておく。
『デュエル!』
遊矢LP4000
銀LP4000
「俺の先攻! ドロー!」
俺のデュエルディスクには珍しく『先攻』と表示されたため、デッキからカードをドローするが、あまり攻めに向いた手札ではない……まあ矛盾はしているが、どちらにせよ先攻なので攻撃は出来ないが。
「俺は《ターボ・シンクロン》を守備表示で召喚!」
ターボ・シンクロン
ATK100
DEF500
緑色のF1カーのようなシンクロンを守備表示で召喚するが、俺の手札に
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