第三百三十三話 除夜の鐘その三
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「そちらもね」
「質素なのね」
「二百六十以上の教会が下にあってね」
そうしてだ。
「天理教の中でも大きいけれど」
「お家自体なの」
「物凄く古い一軒家だよ」
教会の敷地内にある。
「そんなのだよ」
「質素なのね」
「広い敷地でも」
それでもだ。
「住んでいる場所自体はね」
「質素なのね」
「逆に広くて」
もっと言えば広すぎてだ。
「お掃除が大変だよ」
「広いとね」
「山一つとか管理を考えたら」
ちなみに三輪神社は山はご神体そのものなのでそうそう入られはしない。
「それはね」
「とんでもないことよね」
「大変だよ」
「人手もお金もね」
「かなりだよ」
「やっぱりそうよね」
「そうしたところは大きいけれどね」
規模も人手も格式もだ。
「本当にね」
「それでもよね」
「やっぱり大変なことはね」
どうしてもだ。
「事実だよ」
「やっぱりね」
「そう、それとね」
僕は香織さんにさらに話した。
「何かとしがらみもね」
「あるのね」
「宗教の世界ってね」
「むしろしがらみがないとよね」
「宗教じゃないところがあるね」
「そうよね」
「戒律とかあって」
それでだ。
「それから離れない」
「それぞれそうしたことがあるから」
「その中にいることもね」
「大変よね」
「仏教だってそうで」
いよいよ門が前に来た、その向こうの境内を見ながら話した。何か人の気配を今からかなり感じる。
「神道もで天理教もね」
「あるのね」
「うん、もう何かとね」
それこそだ。
「あるよ」
「それも宗教で大変なことね」
「そういったものを身に着けて」
覚えるのでなくだ。
「やっていくものだよ」
「そうよね」
「けれど別にね」
そうしたしがらみが沢山あってもだ。
「実は辛いことはね」
「ないのね」
「朝早い位だね」
辛いことはだ。
「お寺でも神社でも」
「朝が早いだけね」
「修行だってね」
特に禅宗や修験道で凄い。
「別にね」
「これといってなのね」
「辛くないよ、暴力教師がいる部活に比べたらね」
「それ極端でしょ」
「いや、実際そうしたところはね」
これが先輩でも同じで多分ブラック企業でもだ。
「洒落になっていないから」
「暴力教師に出会うよりは」
「遥かにましっていうか暴力は何にもならないよ」
それを受けてもだ。
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