第一章
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四つの耳を持つ猫
アメリカペンシルバニア州でボランティア活動をしているスワティー=コーマンデュリ長い癖のある赤髪で緑の目を持つ利発な顔立ちの浅黒い肌の彼女は今車の修理工場から十四匹の猫を保護した、その猫の中にだった。
「あれっ、この猫」
「そうよね」
「ニャア」
黒と焦げ茶の縞模様の雄猫だった、その猫は。
耳の後ろにもう一対ずつ耳があった、耳は合わせて四つあった。もう一対の耳は小さく形だけのものである様だった。
しかし耳が四つあるのは事実だ、それでスワティーは言った。
「こんなこともあるのね」
「はい、それでこの子も」
「保護しましょう」
「そうですね、それじゃあ」
こうしてだった、その猫も他の猫達と共に保護された。猫達はそれぞれ心ある人に里親として貰われていき。
その猫、アスランと名付けられた彼はスワティーの家に引き取られた、そこで彼女は夫のシンドゥラ、黒髪で黒い目で長身に浅黒い肌の彼に話した。
「別にね」
「耳が多くてもだね」
「猫であることに変わりはないわね」
「そうだね」
夫もそのアスランを見つつ答えた、見れば。
「ニャア」
「ニャオン」
家に前からいた雄の黒猫デリーともいつも仲良く遊び。
「ニャンニャン」
「キャンキャン」
黒と白の家の愛犬雌のパピヨンのサティーともだった。
仲良くしている、それで家でいつも楽しく過ごしているが。
その彼を見てスワティーは夫にさらに話した。
「耳は遺伝でね聞こえていないみたいよ」
「ただの飾りだね」
「手術をすれば除去出来るそうよ」
「そんなことしなくてもいいね」
「あなたもそう思うわね」
「耳が二つでも四つでもアスランはアスランだよ」
妻に笑顔で話した。
「だからね」
「そうね、それじゃあね」
「これからもね」
「アスランも家族として」
「一緒に暮らしていこう」
「そうね、じゃあ皆の散歩に行きましょう」
犬だけでなく猫達も連れてというのだ、彼等は皆散歩好きなのだ。それで夫婦も三匹共散歩に連れて行っているのだ。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「これからね」
こう二人で話してだった。
夫婦で三匹にそれぞれリードを付けて散歩に出たのだった。その時のアスランもとても元気で他の猫と変わらなかった。
スワティーの知り合いであるリズ=スターセヴィック大柄で引き締まった長方形の顔でブロンドを短くしている彼女は自分が勤めている動物の保護センターに彼女がボランティアで来た時にある子猫を見せた、その子猫は。
「ニャア」
「あら、そのコは」
「ええ、雄でね」
リズはスワティーに話した、その子猫は白地で黒の模様がある。そして。
耳の前に小さな一対の耳がある、その猫
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