164 異世界の夕刻時
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かよ子達は藤木を取り返す為に異世界を飛行する。日が暮れて来た。
『皆の者、本日任務ご苦労様。夕刻となったので食事を支給する』
イマヌエルが通信機で全員に連絡を入れた。
「おお、まる子、夕食じゃ!」
「そうだね、まる子お腹が空いてしょうがなかったよお〜」
まる子と友蔵は食欲に満ちていた。
(呑気なんだから・・・)
かよ子は内心呆れつつも、何が出るのか少し気になった。皆の前にお盆が出現する。そして飲み物として緑茶にご飯、味噌汁、塩もみ野菜に鯖の焼魚と質素だった。そしてデザートに桃のゼリーだった。
「ええ〜、こんなのお〜、まる子、ハンバーグが良かったのに〜」
「さくら、贅沢言ってんじゃねえよ」
大野が窘めた。
「さくらもももこ、お主、ここに来てから弛んどるぞ!食べられるだけで十分有難いと思え!」
「ブー・・・」
まる子は不満であまり食べる気がしなかった。
「ももこちゃん、文句言わないで一緒に食べようよ!私、ももこちゃんと一緒に食べると幸せに感じるもん!」
のり子も説き伏せようとする。
「のりちゃん、うん、分かったよ・・・」
「ありがとう」
のり子が珍しく笑顔になった。
(何だよ、コイツ、笑えば可愛いのにブー・・・)
ブー太郎はまる子にしか心を開かないのり子に対して少し変に思うのであった。
「それにしても大丈夫かな?」
かよ子はある事を気にしていた。
「ある事って何だブー?」
「こうして食べている時に襲われないかなってふと思って・・・」
「大丈夫だよ、かよちゃん!そいつらもきっと食事中だよ!それにあのお坊さんの能力でこの羽根で守ればいいんだしさ!」
まる子が元気づけた。
「うん、そうだよね・・・」
かよ子は心配を拭って安心して食事した。
別の地、さり達本部守備班もまた食事の刻として休息していた。
「それにしても護符で一応結界は張ってるけど、襲ってこないかしら?」
「まあ、結界を張っている以上、問題はなかろう」
「そうね」
さりもまた食事中の敵の急襲を気にするのだった。
その頃、本部の一室。先代の杖、杯、そして護符の所有者達もイマヌエルに呼ばれて食事にした。
「皆さんも休息するといいよ」
「そうね」
皆が食事する場所へ移動した所、丁度フローレンスが戻って来た。
「フローレンス、戻って来たか」
「はい、只今戻りました」
「一体何をしに行ってたの?」
りえの母が質問した。
「ええ、赤軍の長・重信房子が私達が差し出しました偽物の道具に気付きましてまたそれらを狙いましょうと東京、名古屋か静岡を襲撃しますのではと思い、会ってきました」
「え?命懸けの行動じゃん!」
「はい、しかし、ここに護符も杖も杯もありませんと伝えておきました。これで『向こうの世界
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