フルールドラパン
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わたしたちは、こっち」
美炎は、お辞儀をして、社の端に立つ。
可奈美とココアは顔を見合わせて、「ほうほう」と美炎に続いた。
「何か、とっても新鮮だね!」
「うん! そういえば、美炎ちゃんの実家って、神社なんだよね」
「そうだよ。結構巫女服で掃除とかもやってたよ」
「巫女さんだ〜!」
ココアがそう言って、最初に社を潜った。
「それじゃあ、早く行こう! コヒメちゃんのお待ちかね、神社巡りだよ!」
だが。
ココアは気付かなかった。
可奈美、美炎、コヒメ、清香。
四人が社を潜った途端、その姿が消失したことに。
まるで彼女たちだけが、社の先が別であるかのように。
「……あれ?」
突然の消滅に、ココアは振り返って言葉を失う。
「可奈美ちゃん? 美炎ちゃん? 清香ちゃん? コヒメちゃん?」
四人の名前を次々に出しても、返事はない。
やがて、社を出たり入ったりを繰り返しながら、ココアはずっと彼女たちの名前を呼びかけ続けるのだった。
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