精神の奥底
76 The Day 〜後編〜
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
な音まで聞こえてきた。
階段をかけ下り、音が聞こえた方向に急ぐ。
「これは…」
音は2階のリビングの方からだ。
ただいつものリビングではないことは明らかだった。
西洋風な木製のドアは丁番ごと外れ、廊下に転がっている。
「一体何…が…」
リビングに飛び込むと、待ち焦がれていた光景が目に飛び込んできた。
ただあまりにも急な出来事の為に、普段の自分がするような反応ができなかった。
「…彩斗」
ハートレスの目には、腰を手に当てペットボトルの天然水を一気飲みする彩斗の姿だった。
何度も瞬きして、自分の目を疑う。
だが、やはり目に映る光景は変わらない。
しかも、目に映る彩斗はとうとう板チョコをバリバリと食べ始める始末だった。
先に駆けつけていたアイリスとメリーも同じような顔をしていた。
「はぁ…はぁ…」
彩斗はテーブルに手を付き、何度も激しく息を荒げる。
凄まじい量の発汗だった。
ポタポタと汗が床に垂れる。
ただ徐々に息は整っていき、最後に一度大きな深呼吸をした。
「あぁ…」
手で前髪をかき上げると、振り返って一度ぎこちなく笑う。
そして3人の方に歩いてきた。
「ただいま」
ポカンとした顔を浮かべる3人に彩斗はそう告げたのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ