暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第六十六話 好き嫌いその二十二

[8]前話 [2]次話
「だから今の私がいるのよ」
「誰でもそうですね」
「ええ、いい人達がいてくれてね」
「僕にもそうした人がいます、ただ」 
 ここでこうも言うのが粟野君でした。
「僕は悪い人達にも会ってきていますからね」
「それで嫌いな人は全力でずっと嫌うのね」
「そうなったと思います」
「阿波野君は好きな人はすごく好きだけれどね」
 もう絶対に悪口は言わなくて褒めちぎります。
「けれどね」
「嫌いな人や対象は本当に嫌いになって止まらないですからね」
「口もきかないでしょ」
「会っても挨拶しないです」
「露骨に表情にも出すし」
 顔がさっと変わります、嫌いな人のお話をする時とかは。
「よく言われます」
「本当にわかりやすいから」
 好き嫌いがです。
「というか嫌いな相手には何しても平気ね」
「それで何を言っても」
「そういう態度が阿波野君の欠点だから」
 もうどう見てもです。
「なおしていってね」
「難しくてもですね」
「そう、阿波野君自身にとってよくないから」
 何しろ嫌いな相手に嫌いオーラを全開だからです、お話を聞いただけでこの人嫌いなのねってわかる位に。
「気をつけてなおして」
「そうしてですね」
「いいいんねんに変えていってね」
「僕には一番難しいことですね」
「それで執念深いし」
「そこも問題よ」
 そのしつこさも気付きました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ