第二十二話 ゴールデンウィークに入りその九
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「そうしたいなら」
「そうしていいのね」
「食べるから」
やはりあっさりと答えた。
「内臓も身体にいいのね」
「凄くね」
「私牛や鶏のレバー好きだし」
「豚もよね」
「子供の頃から食べてるじゃない」
母が作ったものを食べてきたのだ。
「だからね」
「じゃあいいわ、内臓はお肉自体より安いから」
「そこからもいいのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「そっちのお料理もね」
「覚えておくといいのね」
「そうよ、安くて栄養があるから」
だからだというのだ。
「覚えておきなさいね」
「そうするわね」
「レバニラなんかね」
母は特にこの料理を話に出した。
「特にいいからね」
「身体によくて」
「ご飯にも合ってね」
いいおかずになってというのだ。
「それで安くつくから」
「いいのね」
「しかも韮入れるでしょ」
母はレバニラのもう一つの主役にも言及した。
「それでもやしも入れるでしょ」
「あっ、中華料理店だとね」
「入れてるでしょ」
「そういえばそうね」
「お野菜も入れるからね」
「余計に身体にいいのね」
「そう、だからね」
それ故にというのだ。
「レバニラは特にね」
「お料理出来る様にしておくことね」
「お豆腐もいいしね」
「内臓もなのね」
「いいのよ。だから覚えておくのよ」
「わかったわ、ホルモンもいいしね」
咲は焼き肉のこちらも思い出した。
「それじゃあね」
「ええ、内臓料理もね」
「覚えていくわね」
「本当にいいからね」
「お魚の内臓もよね」
「そうよ、あん肝とかあるでしょ」
鮟鱇の肝臓である。
「あれもね」
「美味しくて」
「身体にいいのよ」
「だから食べるといいのね」
「ええ、ただファアグラはね」
母は世界三大珍味の一つに挙げられているこの食材については咲に対して微妙な顔になって答えた。
「あれはね」
「滅茶苦茶高いわよね」
「しかもあれはね」
そのファアグラはとだ、母はさらに話した。
「首から下を埋めたりして動けなくした鵞鳥にね」
「無理に食べさせて太らせるのよね」
「そう、酷いものよ」
「あれ動物虐待よね」
咲はお米を研いで電子ジャーに入れてから応えた、馴れた動きだ。
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