第二十二話 ゴールデンウィークに入りその七
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「それでね」
「健康でいることね」
「そうよ、だからね」
「私もお料理出来ることね」
「ある程度下手でもいいのよ」
母はそれは構わないとした。
「別にね」
「そうなの」
「それはもうやっていったら」
数をこなしていけばというのだ。
「それなりになるから」
「いいの」
「ええ、ただ栄養バランスはしっかりで」
そしてというのだ。
「メニューも多くね」
「作られることね」
「幸いあんた包丁捌きも味つけも悪くないから」
「いいの」
「ちょっと火加減が心配なところあるけれど」
「焦がしがちよね」
「基本火をかなり通すわね」
咲の調理のこの特徴についても述べた。
「そうよね」
「そうなのよね」
咲自身否定しなかった、実は火をよく通すとあたらないのでそれで調理の時は何でもよく火を通すのだ。
「私って」
「火を通し過ぎて」
それでというのだ。
「焦がしがちだから」
「注意しないと駄目なの」
「あんたはそこが問題ね」
料理についてはというのだ。
「そこは注意して」
「そうしてなの」
「どんどん作っていってね」
「わかったわ」
母のその言葉に頷いた。
「そうしていくわ」
「そういうことでね」
「じゃあ食材切ってね」
「お米もね」
「研いでね」
こう話してだった。
咲は母の言葉を受けてそうしてだった。
肉や野菜を結構慣れた捌きで切ってだった。
お米も研いだ、それが終わってから母に言われた。
「今度スパゲティ作るけれど」
「そうするの」
「その時はね」
娘にその時のことも話した。
「あんたがパスタ茹でてね」
「私がなのね」
「あんた火加減が問題だって言ったけれど」
それでもというのだ。92
「パスタとか麺類はちゃんと茹でてくれるからね」
「それね、時間測って試食してるから」
それでとだ、咲は母に答えた。
「だからね」
「そっちは失敗しないわね」
「パスタだとアルデンテね」
咲は母に笑って言った。
「これお姉ちゃんに教えてもらったの」
「愛ちゃんになの」
「お姉ちゃんあれでお料理得意でしょ」
「そういえばそうね」
娘に言われて姪のそのことを思い出した。
「あの娘って」
「特に和食得意なのよね、お豆腐のお料理とか」
「そういえばずっと前からお豆腐好きね」
愛のこのことも思い出した。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
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