163 失踪の呵責
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
かよ子達藤木救出班は先に進む。
「こちら椎名歌巌。馬子に稲目という奴等を撃破した。これより先に進む」
椎名が本部に連絡を入れた。対してイマヌエルが返答する。
『了解。それから山田かよ子君の羽根に玄奘の能力が流し込まれたのではないだろうか?』
かよ子は気づくのが早いと思った。
「は、はい、そうです!」
「了解。君の羽根はさらに強力になっている事は事実だ。但し、過信しないように」
「はい、了解です!」
かよ子は目的達成の為に更に先へ進むのであった。
笹山は家に入ると、宿題を済ませた。その後、おやつも用意した。その時、あのクリスマスの日に届いた手紙も出す。そこには「もう君の事は忘れるようにする」という旨が書かれた藤木からの手紙だった。
(この手紙を見せれば解ってくれるかしら・・・?)
笹山はとりあえずフローレンスを呼ぶ事にした。
「フ、フローレンスさん・・・!!」
笹山は窓から呼んだ。約束通りフローレンスが現れた。
「お待ちしておりました」
フローレンスは飛行して入って来た。
「あの、これどうぞ」
笹山はおやつとして持って来た手作りのクッキーをフローレンスに差し出した。
「これはこれは・・・。では手を清めさせていただきます」
フローレンスは手を出すと水の塊が出現し、手を潤させた。
「この水の塊で手を消毒させますことができますのです」
「凄い・・・」
フローレンスはクッキーを貰い、ゆっくり味わいながら食べた。
「手作りですか?」
「はい、お母さんと作りました」
「そうですか。とても美味しいですね」
「ありがとうございます」
笹山は自分の手作り料理を美味しいと評価されてとても嬉しく思った。
「さて、本題に入らせていただきますが・・・」
笹山はごくりと唾を呑んだ。
「藤木茂君とは確か同じ学校に通っていると聞きました」
「はい、前に私が藤木君と山田かよ子さんって女の子と一緒に学校から帰る途中の事でした。その時、野良犬が出てきたんです。藤木君は私を連れて逃げたんですが、山田さんの事は見捨てて逃げたんです。私は藤木君が山田さんを見捨てた事に怒ったんです」
「山田かよ子ちゃんはその野良犬に襲われます事なく無事でしたのですか?」
「はい」
「確かに藤木茂君の行いました事は正しいとは言えませんわね。それで愛想を尽かしましたのですね?」
「はい、その通りです・・・」
笹山は力なく答えた。
「それで、クリスマス・イブの夕方にこんな手紙が届いたんです」
笹山は藤木からの手紙をフローレンスに見せた。フローレンスは手紙を読む。「今、自分がいる世界」では通用しない言葉だったので、脳内で翻訳機能をしてその手紙を読んだ。
「そうでしたか・・・。しかし、藤木茂君は貴女と山田かよ子
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ