暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
夜は焼肉
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。今日もお仕事じゃろ? お疲れ様なのじゃ」
「ありがとう仙孤さん! 本当に大好き!」

 肉をもらった友奈は、そのまま仙孤さんに抱き着いた。

「うゆん!」
「うゆん?」

 仙孤さんが出した反応に首を傾げるハルトだったが、その後に来る友奈の言葉はもっと首を傾げることになった。

「やっぱり仙孤さんモフモフだあ……! やっぱり、ぎゅっとしていたい!」
「ぎゅっとって……友奈ちゃん、そういうことは、やめて……」

 そこまで注意して、ハルトもまた動きが止まった。
 友奈がハルトの隣に座っているということもあって、ハルトから見れば、仙孤さんは背中を見せている形になる。
 ハルトに見せつけている、仙孤さんの後ろ姿。
 和服。現代日本の、この見滝原でその服装に関しては突っ込みたくなるが、そこは目を瞑れる。
 次に耳。真司たちの部屋にいたとき、すでに十分驚いた。
 だが。

「あれは何? コスプレ?」

 ハルトが目を疑うのは、彼女の背中、その尾てい骨のあたり。通常の人間にはあり得ない……尻尾がついていた。
 仙孤さんの名前に相応しい、狐を思わせる長耳と同じく長い尾。見るだけで撫でまわしたくなる欲望に駆られるそれは、作り物ではないと証明するように動いていた。

「放すのじゃ!」
「モフモフモフモフ!」

 友奈が、仙孤さんを尻尾ごと抱きしめている。
 この場にココアがいなくてよかったなと思いながら、ハルトはもがきながら、ずっと友奈の人形にされた仙孤さんを眺めているのだった。
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