夜は焼肉
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。今日もお仕事じゃろ? お疲れ様なのじゃ」
「ありがとう仙孤さん! 本当に大好き!」
肉をもらった友奈は、そのまま仙孤さんに抱き着いた。
「うゆん!」
「うゆん?」
仙孤さんが出した反応に首を傾げるハルトだったが、その後に来る友奈の言葉はもっと首を傾げることになった。
「やっぱり仙孤さんモフモフだあ……! やっぱり、ぎゅっとしていたい!」
「ぎゅっとって……友奈ちゃん、そういうことは、やめて……」
そこまで注意して、ハルトもまた動きが止まった。
友奈がハルトの隣に座っているということもあって、ハルトから見れば、仙孤さんは背中を見せている形になる。
ハルトに見せつけている、仙孤さんの後ろ姿。
和服。現代日本の、この見滝原でその服装に関しては突っ込みたくなるが、そこは目を瞑れる。
次に耳。真司たちの部屋にいたとき、すでに十分驚いた。
だが。
「あれは何? コスプレ?」
ハルトが目を疑うのは、彼女の背中、その尾てい骨のあたり。通常の人間にはあり得ない……尻尾がついていた。
仙孤さんの名前に相応しい、狐を思わせる長耳と同じく長い尾。見るだけで撫でまわしたくなる欲望に駆られるそれは、作り物ではないと証明するように動いていた。
「放すのじゃ!」
「モフモフモフモフ!」
友奈が、仙孤さんを尻尾ごと抱きしめている。
この場にココアがいなくてよかったなと思いながら、ハルトはもがきながら、ずっと友奈の人形にされた仙孤さんを眺めているのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ