第二章
雪ノ下雪乃は自分をごまかさない。ちなみに俺はなんもしない。
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事ありがとうございました〜。
なんか自嘲気味に微笑んだ雪ノ下をとても意外に思った。案外、雪ノ下の弱点は多いのかもしれない。
とにかく穏やかな微笑みだった。...でも、どこか灰暗い。
「程度が違うってどういう意味だ...。独りぼっちにかけては俺も一家言ある。ぼっちマイスターと言われてもいいくらいだ」
「そうだな。比企谷とかから見たらお前程度でぼっちを語るとかマジ片腹痛ぇっすホントどうもありがとうございました」
しまった。つい言動が綻んでしまった!てか俺、綻ぶの早すぎるだろ。
そういえば、ぼっちを語るといったらあいつもなかなかの手練れだ。誰だっけ?前は思い出せたんだけど...。あまりにも痛々しくて友達いない中二病の...えっと、ざい...材...、いや漢字は「財」何とかだったっけ? ...そう! 財津! 財津君だ!
財津君もかなりのトラウマを抱えてたからなぁ。また会ったら嫌だなぁ...。財津君。
「何なのかしら...、あなた達の悲壮感漂う頼りがいは...」
雪ノ下は驚愕に満ちた顔で俺たちを見た。比企谷はその表情を引き出せたことに満足したのか、勝ち誇ったように言った。
ちなみに雪ノ下は俺のことを気持ち悪いものを見るような目で見てた。...いや実際気持ち悪いものを見てたんだね。ごめん、語弊があった。
「人に好かれるくせにぼっちを名乗るとかぼっちの風上にも置けねぇな」
比企谷が調子に乗って追い討ちをかける。
...比企谷の言葉通りなら俺はぼっちだ。全然人から好かれねぇし、嫌われている。てかキモがられている。
顔は悪くねぇのに...。まぁ、好かれたくもないんだけどね。気にするだけ無駄。ここにいるのは時間の無駄。俺が生きてるのは酸素の無駄。だからどうした。
俺が生きていることで地球いじめをしていると雪ノ下が比企谷をバカにしくさったように笑った。
「短絡的な発想ね。脊髄の反射だけで生きてるのかしら。人に好かれるということがどういうことか理解している?―ああ、そういう経験がなかったのよね。こちらの配慮が足りなかったわ。ごめんなさい」
「配慮するなら最後まで配慮しろよ...」
「うん、さすがに失礼だと思うぞ。まぁ、俺はいいんだけどさ...。自分は他人のこと好きになれないから、自分が好かれないのも当然だ」
うん、違うね。...やっぱりそれ以前の問題だ。俺が他人を好きになっても相手は俺を好きにはならないだろう。ってっへへへー☆ 俺マジ童貞。
「で、雪ノ下。人に好かれるのがなんだって?」
比企谷が問うと、雪ノ下は少しばかり考えるようにして瞳を閉じた。うんと小さく咳払いをし、口を開く。
「人に好かれたことのないあなた達には少し嫌な話になるかもしれないけど」
「
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