コヒメ
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れぞれ手を付けた。
コヒメは、二人の顔を見比べながら、「いただきます」とスプーンを手に取る。
「……」
「気になる?」
カウンター席からコヒメを見守るハルトへ、可奈美が問いかける。
「……ちょっとね」
「荒魂だから?」
「……」
可奈美の問いに、ハルトは応えることはなかった。
だが、可奈美はそのまま、ハルトの隣のカウンター席に寄りかかる。
「私が心配いらないって言ったら、ハルトさんは信じてくれる?」
「どうかな……? うーん……どうだろう……?」
ハルトは、回答に困った。
だが、その間にも、来客の食事は進み切っていた。
「食った食った〜! ご馳走様!」
すぐに、ハルトと可奈美の間の沈黙は破られた。
あっという間に食べ終えた美炎と清香が、手を合わせる。
「みほの、きよか、早いよ……」
まだ小さい口にオムライスを運びながら、コヒメが呟いた。
美炎はコヒメの頭を撫でながら、「ゆっくりでいいよ」と励ます。
すると、コヒメはすぐに笑顔になり、美炎に撫でられるがままになっていった。
「美炎ちゃんにすっごい懐いているんだね」
「えへへ。まあね」
可奈美の賛辞にも、美炎は笑顔で応える。
「まあ、いっか……」
いざとなれば、俺が何とかすればいいし。
そう言いながら、ハルトはコヒメを全く信用していない自身にため息をついた。
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