第三章
[8]前話
二組のバディは抜群の相性で仕事を進めて終えられた、そして南崎が二人のバディを組んだ相手に話を聞くと。
「もうどちらもな」
「いい仕事が出来たってか」
「それも楽しくな」
二人は今度はお好み焼き屋で昼食を食べている、南崎はいか玉を食べながら海老玉を食べている同期に話した。
「言ってるんだよ」
「同じタイプ同士でやるとか」
「そうだったんだよ」
「成程な」
「ああ、正反対のタイプを組ませるよりもな」
「同じタイプの方がいいか」
「そんな場合もあるみたいだな」
こう言うのだった。
「どうも」
「そうなんだな」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「有田君を守り、梨田君を攻めで使うとな」
それぞれそうした仕事でというのだ。
「同じタイプと組ませるとな」
「駄目だな」
「守らないといけないのに攻めてな」
明香はそうしてというのだ。
「梨田君はな」
「攻める時にか」
「守るんだよ」
音子はというのだ。
「その時はな」
「正反対のタイプ同士でか」
「組ませてるよ」
「それ大事だな」
「正反対の二人を組ませるとどっちも出来るけれどな」
攻める仕事も守る仕事もというのだ。
「いつも組ませる訳にはいかないしな」
「それは難しいな」
「ああ、部下のバディを考えるのもな」
「楽じゃないな」
「相性とその時どうした仕事をするのか考えないといけないからな」
「楽じゃないな」
「ああ、自分の仕事もあってな」
南崎はお好み焼きを食べつつ話した。
「部下のことも考えないといけないからな」
「仕事全体を見てな」
「主任でも部下がいるからな」
「ああ、楽じゃないよ」
同期とこうした話をした、そして南崎は会社に戻るとすぐに部下全員を見た。男子社員も働いて明香と音子も同じだった。二人共真面目に働いていて彼もそれはよしと思った。そのうえで今度のバディの仕事では誰と組ませようかと考えた。
強気と根気 完
2021・9・22
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