荒魂ファントム
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「すごい……!」
「無駄無駄無駄ァ!」
二人は再び加速し、連続で攻撃を加えていく。だが、達人的な動きをするバハムートには、中々決定打にならない。それどころか、可奈美たちの動きを見切り、逆にダメージを与えている。
「だったら……!」
ウィザードは、青い面が描かれた指輪を右手に入れた。
水のウィザードのもつ、最大の一撃。
『チョーイイネ ブリザード サイコー』
冷気を持つ青い魔法陣が、バハムートの足元に出現する。
「何!?」
「はああっ!」
ウィザードの掛け声とともに、魔法陣より極寒の大気が発生した。それは、みるみるうちにバハムートの体を凍り付かせていく。
「なんだと!?」
予想外の妨害に、バハムートの動きが止まる。
おそらく彼の腕ならば、その氷もすぐに壊せるだろう。だが、この一瞬だけ注意を惹ければ十分だった。
「今だ!」
ウィザードの掛け声とともに、刀巫女の姿が浮かび上がる。
「しまっ……!」
バハムートが反撃しようとするが、もう遅い。
可奈美の白い体。それは、瞬時に深紅に染まっていく。
「太阿之剣!」
リーチの長い一閃。それは、バハムートの氷を一瞬で蒸発、さらに本体にも大きなダメージを与えた。
だが、バハムートは倒れない。全身から湯気を昇らせながらも、可奈美を睨み、彼女へ襲い掛かろうとしていた。
だが。
『ウォーター スラッシュストライク』
水のウィザードが、青い斬撃を放つ。
巨大なエネルギーの動きにより、水蒸気が周囲をたちこめた。
「無駄無駄無駄無駄ァ!」
だが、白い煙の中であっても、バハムートは反撃してくる。
その猛烈な格闘技に、ウィザードと可奈美は防御をせざるを得なかった。
だが。
その白い水蒸気たちの頭上を、炎を纏った刀の少女が舞い上がる。
「行くよ清光……! 神居!」
夕焼けさえも染め上げる、紅蓮の炎。それは刃となり、バハムートの体を切り裂く。
「効かん……! 効かんぞ……!」
刀傷の跡から、蒸気が立ち昇るバハムート。炎の刃は、彼の体に大ダメージを与えたものの、倒すには至らなかった。
「残念だったな……さあ、この強さによって絶望しろ!」
だが。
「いいや。終わりだ」
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
すでに、ウィザードもまた新しい攻撃に移っていた。青い魔法陣を戦闘にした跳び蹴り。
「何度やっても同じだ!」
そう言いながら、今度こそ反撃しようとするバハムート。
だが。
『ドリル プリーズ』
ドリルの魔法により回転が追加。それは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ