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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
京都-じごく-
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る巨大な女はサーヴァント、伊吹童子。
暫くFGOをやっていなかった俺は、彼女が何者なのか分からなかった。
そんな恐ろしいものが、こうしてここにいる…。

「ねぇ、刀を下ろして頂戴な。そんなに殺意向けられると、さすがのお姉さんも怒っちゃうかも。」
「どうぞ。私達は既に堪忍袋の緒がちぎれ飛んでいますので。」

ニィ、と鬼特有の鋭くとがった牙が覗く。
緊迫した一触即発の空気。
これはもう、京都を二分割する勢力のぶつかり合いは避けられないだろう。

あの惨い二人の死体。あれは…もう鬼がやったということになっている。
あちらは本当にやったのか、それともやっていないのか、
もうそれを問い詰める必要は無い。
今にでも戦いは始まる。

けど、

「…?」

何かがおかしい。

「大和くん?」

武蔵をスルーし、俺は人混みを抜け、ふたつの死体の所まで行く。

「…おかしいんだ。こういうこと自体が。」
「…?」

刀を抜き、振り上げる。

「おい!何をする気だ!!」

周囲の視線が、俺一人に集中するのが分かる。
無理もない。
俺が今しようとしているのは死者への冒涜だ。
しかし、

「大和くん!?」
「謝るよ武蔵。お前の方が正しかったのかもしれない。」

これは…死者じゃない。よって冒涜でもない。

「やめろ!道満様に何をするつもりだ!!」
「斬るならばお前から始末するぞ!!」

守護隊の連中が止めにかかる前よりも先に俺は、

「ッ!!」

ふたつの死体めがけ、刀を振り下ろした。

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