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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
京都-じごく-
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いる。
殺しても無駄なので興奮状態の彼を止めた。

「今は市民を助けることを考えろ。」
「でも…でもあいつらは…!」

涙ながらに答える男。
聞けば、同僚や親しい仲の友達は皆死んだのだと言う。
無論、妖に襲われて。
何せ今は深夜二時過ぎ。
本来なら人々は寝静まっている時間だ。
寝込みを襲われたら一溜りもないし、逃げようもなかったのだろう。

「忘れろ…なんて言わないけど今はまだ生きてる命を救うために頑張りましょ?悲しむのはその後。」
「…っ!」

地面を殴り、行き場のない悔しさを叩きつける守護隊の男。
俺達はその男を残し、次の場所へと向かった。


それから…


「守護隊は人命救助を最優先に!!サーヴァント達は前進し、妖を葬りなさい!!」

俺達が向かったのは守護局周辺。
そこには特に妖が押し寄せてきていた。
土蜘蛛、鬼、かつての時代平安京を震撼させた怪異が現代に蘇り、人々を恐怖のどん底へと再び陥れる。

「邪魔だ!!」

圧倒的物量でやってくる妖怪をメイスで蹴散らし、武蔵も次々と斬り捨てていく

結界が壊れ、妖怪が押し寄せた。
しかし、引っかかることがある。

「妙ね…。まるで待ってましたといわんばかりに。」
「武蔵もそう思うか。」

そう、武蔵の言ったように妖達はまるでそれを"知っていた"かのように押し寄せた。
ずっと結界の外で待ち続けていたのか?妖怪が。
そして俺たちの疑問は、すぐに解決した。

「吉良幸司!」

頼光の後ろで指示を出す彼を見つけ、呼び止める。

「旅の人!ぶ、無事でなによりだ!」
「どうしてこうなった!?道満の結界は安全じゃなかったのか…!?」

そして彼は、少し躊躇った後重い口を開いた。

「…殺されたんだ。」
「…何?」
「蘆屋道満が殺されたんだ!マスターの森川さんと一緒に!!」

殺された。
結界の維持を担う蘆屋道満が死んだんだ。
つまりは、これを企てた者がいる。
道満を殺し、妖怪達を煽り、結界の壊れた街に向かえと指示をした者がいる。
何か裏に怪しいものがあると見たが、今はそんなことじっくり考えている場合じゃない。

「人手は…見るからに足りていないな。俺達に何か出来ることはあるか?」
「倒してくれ!とにかく妖を斬って欲しい!!」
「わかった。」

守護隊のサーヴァントが対抗しているものの、数はあちらがずっと上。
このままではジリ貧で押し切られこちらがやられるのも時間の問題だ…!

「やるぞ武蔵!」
「ええ!一宿一飯の恩、今ここで返しましょう!!」



?

そうして、妖を殲滅しきったのはちょうど夜が開ける頃だった。
ノンストップで戦い続け、さすがのサーヴァント達も疲弊して
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