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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
葛城舞という男の娘(おんな)の話
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、大小色んな規模でこうしてコミケもといサバフェスみたいなものが開催されている。

どんな小さな開催でも僕とお栄ちゃんは参加する。
参加する理由としては僕もお栄ちゃんも絵を売りたいってよりは絵を見てもらいたいし、もっと描きたいっていう感情の方が強いけどね。

「螺歩蔵町怪奇譚新刊でーす!!在庫残りわずかとなりましたー!!」

と、ところかまわずいろんなところに出展していたらいつの間にか僕とお栄ちゃんの2人だけのサークル、『肉棒むらむら』は超人気サークル。もとい壁サーとなっていた。
サークルの名前は最低だけど、相変わらず列は耐えないしたくさん印刷したものもあっというまに売り切れてしまった。

中でも人気なのはお栄ちゃんの描く漫画、『螺歩蔵町怪奇譚(らぶくらちょうかいきたん)
なんの取り柄もない主人公がサーヴァントと出会い、人として変わりながら螺歩蔵町という架空の町で起きる不思議な事件を仲間と一緒に解決していくお話だ。
クトゥルフ的コズミックホラーも交えたそれは大人気になり、ネットでは高値で取引されるほどらしい。
でも、

「お栄ちゃん。全部はけたよ。」
「そうかい。ってマイの分は?」
「それがその…。」

お栄ちゃんの分はあっというまに完売するけど、
僕の分はまだまだ残ってる。

「だいたいなんだい?『水着剣豪修行絵巻』ってのは。見てるこっちが恥ずかしいヨ。」

僕も絵を描くし画集を出したりする。
その中でも特に力を入れているのがストーリーものの『水着剣豪修行絵巻』だ。
仙女、そして伝説の水着剣豪に憧れる葛飾応為が風を操る仙女(男)と共に各所を旅し、名だたる水着剣豪を倒していくという話。
僕的には自信作なのだけれど…どうやらウケが悪いみたいで。

「でも…セイバーのお栄ちゃんかわいいよ?」
「だからそれをやめろってんだ!!それになんだこの風の仙女(男)ってのは!これ元になったのは絶対マイだろ!?」
「えへへ…。」

笑って誤魔化すことにする。
そうして僕は、残ってしまったそれを抱えて会場を後にすることが多いのだ。



?


「今回も楽しかったナァ。」
「だね。」

イベント終了後。
僕達はこうして予約していたホテルの一室にて寄り添いあってお酒を飲んでる。
僕はまだ19歳だけど…別にいいよね?

「しっかしマイは本当に酒が強いナァ。」
「うん。このおかげであそこでも働けるんだけどね。」

と、何本目か分からない日本酒の瓶を開けながらお栄ちゃんはそう言う。
お栄ちゃんもそこそこ飲むけど、僕もかなり飲める口だ。
でもこの能力のおかげで僕はこうしてここまでやってこれたわけで…いけないいけない。話がそれちゃう。この話はまた今度で。

さて、
そろそろいい
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