第四百七十四話 【大海】海での訓練と遊びその六
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「通す」
「そうされますか」
「これしかないからな」
だからだというのだ。
「そうする」
「そうですか」
「そしてだ」
ルーデンドルフはさらに言った。
「私は泳がないな」
「軍服のままですか」
「泳がないなら軍服でいるべきだ」
水着にはならないというのだ。
「どうしてもな」
「そうですか」
「では諸君今回の訓練も健闘を祈る」
訓練のそれをというのだ。
「まずは準備体操をしてだ」
「そうしてですね」
「そして水に入るのだ」
ルーデンドルフは美親にも告げた。
「訓練前には必ずだ」
「準備体操ですね」
「あらゆる訓練の前にな」
「まずは身体をほぐすことですね」
「それで特に水泳の時はな」
「気をつけることですね」
「身体をほぐして温めてだ」
その様にしてというのだ。
「そうして泳ぐことだ、いいな」
「わかりました」
「そうします」
ピンクのチューブビキニのアテナが応えた。
「まずは準備体操ですね」
「それからはじめることだ」
「そうしてですね」
「遠泳に励むのだ」
「では今からはじめる」
長門も言ってきた。
「準備体操からだ」
「泳ごうね」
五代も言ってだった。
戦士達はまずは準備体操をして海に入った、そうして驚くまでの距離を泳いだ。だが遠泳を終えてだった。
海に上がって時間を見てだ、茂夫はぽつりと言った。
「お昼の時間だね」
「あっ、そうだね」
律も時間を見て言った。
「まだね」
「あれだけ泳いだのに」
「海上自衛隊では一日かけて十六キロらしいけれどね」
「僕達はその倍以上の距離をね」
「お昼までにだったね」
「それだけ激しい訓練を積んでいるからだな」
サイタマが言ってきた。
「だからだな」
「身体が鍛えられていてですね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「体力もついていてな」
「スピードも備わっているんですね」
「水泳の時もそれもな」
「そうですか」
「あれよ、水泳の時の筋肉の使い方もわかっているのよ」
黒の競泳水着のルーラも言ってきた。
「だからよ」
「それで、ですか」
「そう、泳ぐにしてもね」
「こんなに速いんですね」
「そうなのよ」
「鮫程速くなくともですね」
モーリッツも言ってきた。
「人としてはかなりの速さになっていてです」
「身体の使い方もわかっていて」
「あれだけの距離をあの速さで進めたのです」
「そうですか」
「私はそう思いました」
「モーリッツさんが言われるならそうですね」
茂夫は彼が理知的であることから述べた。
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