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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百三十一話 大晦日も二人でその十二

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「それはマスコミの責任も大きいです」
「確か連日連夜不況だって言っていたんですね」
「もう言わない日のない番組がどれだけあったか」
 一つや二つではなかったというのだ。
「毎日お仕事を終えて家でくつろいで」
「そこでテレビを点けるとですね」
「不況だばかり言っているのでは」
「病は気からといいますしね」
「自然に気が重くなり働いていてもです」
「不況と思ってですか」
「悪くなります」
 そうしたものだというのだ。
「しかも言っている人は年五億の報酬を貰っていました」
「五億ですか」
「多いですね」
「八条家の人でそれだけ貰っているなんて」
 グループの中核企業の本社社長さんでもだ。
「ないですよ」
「左様ですね」
「プロ野球の選手並ですね」 
 それでもかなりのものだ。
「そこまでいきますと」
「しかも野球選手は人に夢を与えてくれますね」
「チームの勝利に貢献するだけでなく」
「ですからそれだけの年棒ですね」
「ええ、それだけの価値があるということで」
「ですがそうした人は」
 テレビで毎日不況だと言っている人はだ、複数いたことは想像に難くないけれどすぐに思い付いた人達もいる。
「不況だばかり言って」
「人の心を暗くさせてですね」
「年に五億です」
「とんでもない話ですね」
「長い不況でしたが」 
 あの不況についてさらにお話してくれた。
「多くの企業が苦しむ中でマスコミはです」
「違っていたんですね」
「そうした人もいましたし」
 年五億貰っている人もだ。
「そして巨人もです」
「ああ、青天井の補強でしたね」
「それをしていました」
「お金はあるところにあったんですね」
「マスコミには」
「マスコミ栄えて国何とやらだったんですね」
「私はマスコミ不況とさえです」
 あの長い不況はというのだ。
「思っています」
「マスコミが煽ってですか」
「長く続いたのかと」
「毎日テレビで不況と言っていて」
「テレビは耳と目から声と動画が直接入ります」
「それ滅茶苦茶大きいですね」
「活字は読んで頭の中でイメージします」
 書かれているその場面をだ。
「そして漫画は絵と台詞を観ます」
「それで頭に入りますね」
「頭の中で動きと声を再現しますね」
「それぞれ手間がありますね」
「ですがテレビは」
 これはというのだ。
「声と動画ですから」
「もう直接頭に入って」
「それだけに強く心に残ります」
 そうなるというのだ。
「だから影響はかなりです」
「それでテレビでそう言われると」
「効果はかなりです、ナチスもソ連もプロパガンダで映像をよく使いました」
 声付きのそれをというのだ。
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