第三百三十一話 大晦日も二人でその七
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「カイロは」
「いらないの」
「厚着するしね」
ズボンの下にジャージを穿くつもりだ、上はシャツにブラウスにセーターそしてコートで合わせて四枚だ。
「だからね」
「大丈夫なのね」
「かなり着ていくから」
ジャージも含めてだ、ズボンの下にこれを穿くと全く違う。
「手袋もするし」
「手袋大事よね」
「手も冷えるからね」
それもかなりだ。
「だからね」
「そうよね、若しないと」
手袋もだ。
「寒くてね」
「仕方ないよね」
「それいいと思うわ」
こう僕に言ってくれた。
「それじゃあね」
「手袋もして」
「行きましょう」
「そうしようね」
「神戸の冬も寒いし」
香織さんも実感していることだった。
「流石に札幌よりましだけれど」
「六甲からの風がきついよね」
「ええ」
香織さんはかけそばを食べつつ僕に答えてくれた。
「実際ね」
「この風のせいでね」
夏は涼しいけれどだ。
「冬はね」
「物凄く寒いわね」
「そうなんだよね」
「雪も積もるわね」
「大阪は積もらないけれど」
あと岡山もあまり積もらないらしい。
「けれどね」
「このことはね」
「覚悟しないとね、ただ東北や北陸や北海道よりは」
流石にだ。
「雪は少ないよ」
「やっぱりそうよね」
「こうしたところはね」
どうしてもだ。
「雪が多いよ」
「札幌もだしね」
「札幌やっぱり雪多いよね」
「ええ、ただ粉雪で」
ぼたん雪でなくてというのだ。
「さらさらしていて濡れることはね」
「あまりないんだ」
「北海道の雪はね」
「それよく言われるね」
「東北の雪は濡れるっていうでしょ」
「実際濡れたよ」
秋田に行ってお袋を助け出した時のことを思い出した、あの時も雪だったけれど結構水分の多い雪だった。
「凄く降ってたし」
「そうよね、北海道も積もるけれど」
「粉雪で」
「そんなに濡れないの」
ぼたん雪よりはというのだ。
「そうなの」
「成程ね」
「ええ、それで神戸も雪が積もるのね」
「山は特にね」
だからスキーも出来るしスキー場もある。
「そうなんだよね」
「じゃあ今日降るかしら」
「天気予報見たら降らないみたいだよ」
正直有り難い、積もると大変だ。
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