暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
剣〜
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・・うん」

「でもね、アスナもあの人が大好きで・・・あたし、頭が真っ白になっちゃって・・・う、うぅ・・・」


「いいよ、俺で良かったら幾らでも吐き出して」

「う・・・うわぁぁ・・・!わぁぁん!」

リズが俺に飛び付き、泣きじゃくる。・・・そして・・・


「・・・落ち着いたか?」

「・・・うん」

リズは少しだけ笑う。

「・・・何かすっきりした。ありがとね、サキ」

「いや・・・まあ、あれだ」

「?」

「どうせリズはアスナが傷つくから・・・とか思ってるんだろうけど・・・そうだな、アニメだかゲームだかで聞いたんだけど、“友情で壊れる愛情は真の愛情じゃないし、愛情で壊れる友情は真の友情じゃない”」

「・・・え?」

「要するに、親友なら遠慮すんなってこった。それともキリトへの恋は勢いの恋か?」

「それ、は・・・」

すぐに否定しない・・・ということは完全に惚れたのだろう。・・・相手がキリトなのはアレだが。

「ま、失敗したらドンマイで。リズならもっとモテるだろうしな」

「変な慰めね。・・・でも、ありがとう、サキ」



俺は立ち上がり、背伸びする。

「・・・どうする?」

「もう少しだけ・・・気持ちを落ち着かせなきゃ、アスナやキリトに会えないよ・・・」

「・・・そっか。じゃあ俺は戻ってるから。落ち着いたら飯食いに行こうぜ」

「・・・うん」

俺はその場から離れた・・・時、目の前に元凶がいた。

「げ・・・」

俺を見るなりキリトはそう言う。

「げ・・・とはご挨拶だな。・・・リズなら向こう、用があるならとっとと行け。あと・・・」

俺はキリトに近づき一言。

「次、余計なことしたら・・・アインクラッドから放り捨てるからな」

「わ、わかった」


そのまま行こうとするが・・・ふと、気付いた。

「そういや、リズに何を造って貰ったんだ?」

「あ、ああ・・・」

キリトはメニューを操作し、一本の剣を取り出した。

『「あ・・・!」』

俺とリパルは同時に声を出す。だってその剣は・・・

「ダーク、リパルサー・・・」

「え、何で知ってるんだ?」

そりゃ、ずっと前からその武器を知ってるからだ。リパルと違い、その刀身や柄は白く輝いている。そうだ・・・あの時も・・・こんなに輝いていたな・・・

「・・・どうした?」

「いや・・・何でもない」

今度こそ俺は離れる。

「リパル・・・あれ、お前だよな」

『そうッスね・・・オイラと同一の剣。暗闇を払うもの・・・』


「・・・やっぱり、リパルはこの世界が故郷でもあるんだな」

『そうッスかね・・・』


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