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提督はBarにいる。
艦娘と提督とスイーツと・EX8
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効かない理由はこんな所だが。どうしたビス子?顔がげんなりしてるぞ」

「いや、まぁ、私が聞いたのがいけなかったのでしょうけど……あれだけ濃厚なノロケ話を聞かされたら疲れもするわよ」

 こめかみの辺りを押さえながら、茶を啜るビス子。その顔は頭痛に苦しんでいるように歪んでいる。

「俺はノロケてるつもりはないんだがな……」

「自覚がないって恐ろしいわよね、全く。そういえば、あれだけシてるのに未だに子供が出来たって話は聞かないわね?」

「まぁ、妖精さん曰く妊娠出来るようになるのはケッコンしてからだからな。それも、普通の女性よりも確率は低い」

 艦娘が妊娠しない、というのは最早常識の類いに近い。何しろ、子供を作る器官に艦娘の力の核たる物が収まっているから。それが錬度の上昇と共に身体と一体化が進み、ケッコンカッコカリが可能な錬度に達する頃には子宮内にも子供を宿すだけの余地が出来る。そしてケッコンカッコカリによって抑制されていた排卵機能が活動を始めて、子供を作る事が出来るようになる……という仕組みらしい。それでも艦娘の妊娠率が低いのは、『今は戦時中であり、自分達は戦闘要員なのだ』という精神的なブレーキが掛かってしまう為だろう……というのがウチの明石の見立てだ。

「提督が種無しって訳じゃないのよね?」

「バカ言え。俺のは元気よすぎてヤバいって言われたぞ」

 一応不妊治療に近い物の為、俺の方の検査もしたのだが、精子の活力・量共に至って健康。寧ろ活力がよすぎて普通の女性なら一発必中位の物だったらしい。

「そっか。だから艦娘用の不妊治療薬を……」

「不妊治療薬っつーより、排卵誘発剤みたいなモンだって聞いたぞ?」

 心理的なブレーキが掛かってしまうのなら、当たる確率を増やしてしまえって事らしい。なんともウチの明石らしい力業な解決法だ。

「ねぇ提督」

「……なんだ?」

「その薬、もう試作品が出来上がってて希望者に配ってテストしてるって言ったら……どうする?」

「そりゃあまぁ、協力するのは吝かじゃねぇが……っておい!?」

 ビス子はいつの間にか立ち上がっており、カチャリとドアに鍵をかける。

「実はね……私も飲んでるの。薬」

 そう言ってビス子は1枚、また1枚と服を脱ぎ捨てながら俺に近寄って来る。

「おいおい、まだ執務時間中で……」

「あら?そんなにしてて我慢出来るのかしら」

 ビス子の視線は俺の愚息に釘付けだ。既にウォーミングアップは済ませたとでも言わんばかりに、ズボンを押し上げている。

「はぁ……幸い今日どうしても片付けないといかん書類は終わってるしな」

「きゃっ!?」

 隙を突いて、ビス子をソファに押し倒す。執務室のソファは高級品だが、
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