艦娘と提督とスイーツと・EX8
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ちょっとからかい半分に、そんな言葉を投げ掛けてみる。ケッコンカッコカリ当初なら、顔を真っ赤にして照れ隠しにキレ散らかすか、小さく小声で『………………danke.』と言って小さくなるかだった。ところが今や、
「あらそう?ありがと。それなら総旗艦、私に乗り換えてみない?」
と悪戯っぽく微笑む余裕まである。こういうリアクションの成長を見ると、海外組も馴染んだなぁと思うわ。
「いや、それは無理だな。そもそもあり得ん」
「あら残念、8割本気だったのに」
「割と本気度強かった!?」
実際、公私共に一番身近な金剛の替えは居ない。この大組織且つ特殊な運用形態のウチが大きな破綻もなく円滑に回っているのは、実のところ金剛のお陰の部分が大きい。実戦での出番はかなり減ったものの、やはり鎮守府最高錬度の戦力はここぞと言う時に頼りになるし、減った出撃の機会の分の時間を、金剛は鎮守府内の組織を見回って問題が無いかを確かめている。本人は『暇だから散歩してるだけデスよ〜』なんて言っていたが、悩みを抱えている奴を目敏く見つけて相談相手になってやったり、戦闘技術で伸び悩んでいる奴がいればその経験から適切なアドバイスをするか、その問題を解決できそうな相手を紹介する。そういう組織の潤滑油のような真似は、真似しようとしても出来る物ではない。陰が薄い本妻、なんて陰口を叩く奴も少なからずいるようだが俺も含めて大半の連中は感謝してる。
そして何より、金剛は魅力的な女性だ。元気溌剌でハイテンションな時の弾けるような笑顔、ちょっとしたミスをしてシュンと落ち込んだ顔、ちょっと焼きもち焼いてムッとした顔、疲れてソファで寝ている時の無防備な寝顔まで、コロコロと変化する顔は見ていて飽きない。よく『美人は3日で飽きる』なんて聞くがとんでもない。むしろ毎日新しい顔が見られるので毎日顔を合わせるのが楽しくて仕方無い。
そして金剛は気配りの人だ。出撃すれば同じ艦隊のメンバーへの目配りは怠らないし、普段の生活でも妹達や自分より幼い娘達に対して良き姉、良き先達としてその抱擁力で皆の事を見守っている。その一方で執務に於いては副司令官の様なポジションで俺が居ない時の業務代行をそつなくこなしてくれる上に、一緒に仕事をしているメンツの疲労具合を判断して適度に休憩を挟み、業務の効率を落とさない様にしてくれている。
そして何より、金剛と俺の身体の相性はすこぶる良い。あんまりこういう場で話す事ではないかも知れんが、疲れていようが迫られると否応なしにハッスルするからな。そしてそのまま明け方まで……なんてのも珍しくないから、明石にはしょっちゅう迷惑をかけている。他の奴とヤってもこうはならんからな、やはり俺にとって金剛の存在は特別と言える。
「……とまぁ、金剛の替えの
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