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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百六十五話
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万。
暦と忍が心渡の二刀流で弾こうと試みるが、そんな物は圧倒的な物量には焼け石に水である。
初撃を受け切る事もできず、全身を串刺しにされる。
腕を、肩を、腹を、足を。
二人を貫き、赤く染まった白蛇がズルリと抜かれた。
全身から血が吹き出す。
物質創造能力で顕現された心渡が手から零れ落ち、消失する。
支えを失った二人が、バタリと倒れた。
「もうちょっと。頑張ってくれると思ったのになぁ」
1万匹の蛇はするすると縮み、元の白髪に戻った。
彼女が白髪を梳くと、手にはべっとりと血が付着する。
その血をペロペロと舐める様子は仔犬の様に愛らしい物か、娼婦の愛撫のように淫靡な物か。
「あまり無茶な注文は止したほうがいいと思いますよ」
上方からの声に一匹蛇を差し向ける。
その鋭い一撃は甲高い音と共に弾き返された。
「あら、箒ちゃん」
降りしきる雨を見上げるように鳥居の上を見上げる育。
そこに居たのは金色の髪と尻尾を揺らめかせる箒だ。
白蛇を弾いた障壁は雨さえ防ぎ、一滴の雨すら濡らすことは叶わない。
差し向けた蛇を髪に戻しながら、育が話しかける。
「箒ちゃんも私を連れ戻しに来たの?」
「私にそのつもりはありませんよ。ただ、暦さんに発破をかけたのは私なので」
「そっか。ありがとう」
「二人は連れ帰りますが、いいですね?」
「うん。大丈夫だよ」
「それと、一夏から差し入れです」
箒が放り投げたコアは蛇で編んだネットで受け止められた。
「もうっ危ないじゃない」
「失礼しました。中身はインフラに必要な物だそうです。暇つぶしなり勉強なりに使ってください」
「わぁ。ありがとう。スマホしか持ってなかったからどうしようかなって思ってたの」
箒が高度を下げ、ふわりと着地した。
血塗れの二人をそっと脇に抱える。
「では、私はこれで」
「ありがとね。ばいばーい」
side in
11月の半ば。
未だに蛇神は撃破されていない。
今日も今日とて二人は殺し愛中。
様子を見に行った箒が言うには育さんは暦さんが絡まなければまともだったそうだ。
更に構ってもらえて嬉しそうだったとか。
育さんが満足するまでこのままだろう。
なお育さんは箒の手によって日に日に強化されている。
面白がって篠ノ之流剣術や気功などを仕込んでいるようだ。
このシナリオは忍野扇が書いたものなのだろうか。
それともシナリオから外れた出来事なのだろうか。
仮にシナリオから外れた出来事だとして、忍野扇は再び千石をターゲッティングするんだろうか。
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