後編
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「要するに、俺たちは自分の心の負の面と戦かわされたわけか。」と真田さん。
「手強いわけだぜ。」
順平もうなずいて言った。
【苦肉の策ではあったが、やはり力が及ばなかったようだ。だがいずれにしろお前たちの力ではニュクスを退けることはできないだろう。】
「そんなことはない。我々は最後まであきらめない。必ず未来を切り開いて見せる。」
美鶴さんが怒鳴りつける。
【無駄なことだ。お前たちにはもう未来などない。その前に我が自らの存在をかけてお前らを消し去ってくれる。】
その言葉と共に、オイジュスの左右に黒い煙が上がり、その中から3体のシャドウが現れた。
ねじ曲がったパイプの集合体のような姿。手足が蛇の塊のようにうねっている。身体の中央に巨大な仮面。
かつてオイジュスと共に現れた強敵シャドウだった。以前にも戦ったことがある。これまでは、この敵にも散々苦しめられてきた。
しかし・・・
「メギドラオン!」
そのとき、私と『彼』の声がハモった。
ここまで温存してきた最強スキルの2重掛けだ。同位存在である私と彼がスキルをシンクロさせると、その威力が跳ね上がる。強力だがこちらの消耗も激しい。使うならこのタイミングしかないだろう。
激しい閃光と共に3体のシャドウは一瞬で消滅し、オイジュスも体の球体があらかた吹き飛んで大きく体勢を崩した。
【おおお・・・ここまで力を増しているか・・・・。】
オイジュスがうめき声をあげる。
「いつまでも以前と同じと思わないでね。私達はこれまで過酷な戦いを切り抜けてきたんだから。ニュクスと戦おうっていうのに、今更あんたなんかに負けるわけにはいかないのよ。」
私はオイジュスをにらみつけて宣言した。
「僕達の心の負の面を利用してくるということは、もう自分の力では僕らを倒せないということなんだろう。」
いつも静かに話す『彼』も、この時ばかりは力強い口調で言った。
「前にも言ったとおりだ。決着はニュクスと付ける。お前の出番はない。」
真田さん、美鶴さん、順平の三人も私達と並んで身構える。
その前にたたずむオイジュスに、以前の圧倒的な迫力は無かった。
【もはや我が力も及ばぬか・・・。やむを得ない。我はここで退場することにする。だが・・・。】
その時、何かを感じ取った風花が絶叫した。
『いけない!逃げて!』
【お前たちも一緒に退場するのだ。】
次の瞬間、オイジュスが閃光と共に消滅。
同時に体がバラバラになりそうなすさまじい衝撃が襲い掛かってきた。
目の前が真っ白になり、そして沈黙が訪れた。
全員が床に倒れていた。
「あんにゃろ、神様の癖に自爆しやがった。」
床に転げた順平があきれたような声を上げる。その様子からして、とりあえず怪我はないようだ。
風花の警告と共に、とっさに私と『彼』が張った障壁の
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