暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
思ったよりも・・・
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
らキャッチャーを任せてもらえることがないのだ。

(守備だけでもいいから誰か伸びてくれれば・・・ん?)

ノックバットを振り回しながらホームに向かっていくと、莉子の隣にもう一人背の低い少女がいることに気が付く。

「あれ?莉愛はキャッチャー希望?」
「はい!!よろしくで〜す!!」

目上に対する言葉遣いではないが、それを気にするのは面倒くさいのでスルーする。確かに一年生にもキャッチャー希望がいるとは聞いていたが、まだ残ってたとはな。

「じゃあまずはボールバックからやるから。しっかり捕れよ」
「はい!!」

確か野球は初めてだったはずなのに、よりによってこのポジションか。そんなことを思いながらノックを始める。
サードから順番に打っていくと、現時点でレギュラーになっている曜子と佳奈(カナ)は安定の守備。そして次は期待の一年生だ。

(こいつサードなんだ)

斉藤瑞姫・・・中学時代に男子に混じってシニアでエースとして投げて全国ベスト4になったと聞いていたが、サードがサブポジなのか。どうしても中学生の試合は見に行けないから、入ってくる情報が少なくて戸惑ってしまうな。

そんなことを思いながらノックすると、さすがは経験者。安定感のある守りを見せてくれる。

続くショートは一年生が二人。しかし、軟式上がりだからか全体的に恐怖心を感じているような捕球をする。こればっかりは慣れてもらうしかないが。

(次のセカンドも期待していいらしいけどな)

セカンドも一年生は二人だが、そのうちの一人はこれまた経験者。紗枝は体こそ大きくないが、男子に混じって2番セカンドとしてずっと試合に出ていたらしい。それだけで期待が持てるのは間違いがない。

その予想通り・・・いや、それ以上かな。芯で捉えてしまい難しい打球になってしまったが、彼女はそれを難なく捕球しストライク送球。これはうまく育てれば夏使えるかもしれないな。

「次、ファースト」
「は〜い!!」

ピョンピョンと跳ねながらボールを呼ぶ葉月。チームの中心人物・・・何なら次のチームでは明里、優愛と並んでチームを纏めてもらわなければならないのに、こんなに不真面目で大丈夫なのだろうか。

そう思いながらノックをすると、もちろんレギュラーなだけあって捕球は完璧。しかし、珍しくボールを引っ掛けたらしく、送球はショートバウンドになってしまう。

パシッ

「ナイキャッチ」
「ありがとうございます!!」

その送球に対し膝をついて低い姿勢で捕球した莉愛。短い距離での判断だけに、すぐにできるものではない。

(そういえば、未経験だけど使えそうな一年生がいるって言ってたな)

捕球技術は間違いなくある。他の部分が見れていないので総合判断はできないが、育てれ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ