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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
思ったよりも・・・
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「昨日の試合すごかったねぇ」
「陽香さん無双してたもんね」
今日は月曜日。土曜日に三回戦、そして昨日は準々決勝を戦った私たちだったけど、それがあまりにもすごすぎて着替えながらみんなでそんな話をしている。理由はもちろん、エースである陽香さん。
「コールドだから参考記録とはいえ、ノーヒットノーランだもんね。そりゃあ日本代表に選ばれるよ」
全員が今大会で初めて背番号通りのポジションについた試合。みんな慣れ親しんだポジションだからか、前の二試合よりも相手を圧倒していた。
打線は毎度のことながら爆発していたけど、今回すごかったのは守備面。陽香さんは5回コールドにも関わらず奪三振10を記録。さらにはフォアボールもなかったことからリズムもよく、なんとノーヒットノーランを達成してしまった!!
「優愛ちゃん先輩のエラーがなければパーフェクトだったのにね」
「いや、あれをエラーと言うのは酷だよ」
唯一の出塁は優愛ちゃん先輩のエラーによるもの。ただ、その当たりはヒット性の厳しい打球だった。抜けていればノーヒットノーランも無くなっていたけど、滑り込んで優愛ちゃん先輩がそれをキャッチ。ただ、そのあとの送球がベースカバーに入った陽香さんの頭の上を越えていきエラーが記録されてしまった。大ファインプレーになり得たはずだっただけに、みんなの残念そうな声が今でも思い出せるよ。
「でも今日から私たちも先輩たちと一緒にやれるなんて嬉しいよね!!」
「うん!!もっと基礎練みたいなのばっかりかと思ってた」
私たちのテンションが高いのはそれだけではない。実は今日から先輩たちと一緒に練習させてもらえることになったのだ。今までは指導係の先輩たちから教えてもらうだけだったため、また新鮮な気持ちで行えるのが素直に嬉しい。
「あんまり期待しない方がいいよ」
「二日連続で試合だったからね。今日は軽い練習だと思うよ」
そう言ったのは瑞姫と紗枝の経験者コンビ。言われてみれば確かにそうだけど、それでも嬉しいものは嬉しい。それに今日だけじゃなくて、明日もずっと一緒に練習できるわけだからね。そこはすごく大事なところ。
そう思いながらグラウンドへ向かい、練習の準備をする。アップは普段から先輩たちと同じものを教えてもらっていたのでそれに付いていきながら体を温めると、珍しく来ていた監督にベンチ前に集められる。
「今日から一年生も合流するわけだが、人数も揃ってきたからな。紅白戦でもやろうと思ってな」
その言葉に主に一年生から歓声が上がる。監督がそれを打ち消すように咳払いをすると、ようやく静まり返り、再び話し始める。
「あくまで練習だからな。日付も決まっていないし、期待しすぎるなよ」
早く野球をやってみたくてうずうずしている私たちの気持ち
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