暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga31王の帰還〜Return〜
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私の前で立ち上がった。そんで私に右手を差し出したから、その手を取って私も引っ張られるようにして立ち上がった。手を取り合ったまま見つめ合ってると、ルシル君の方から抱きしめてくれたから、私も抱きしめ返す。
「はやて。君はまだ若い。今後、新しい恋を――」
「せえへん・・・って、前言わへんかったっけ? 私はこれまでもこれからもルシル君だけを想い続ける。それは決して曲げへん私の心や」
「そうか・・・。なら、遠慮なく。我が手に携えしは確かなる幻想」
複製したものを発動・具現化する際の呪文を詠唱して、左手に具現化させた「指輪・・・?」を見せてくれた。ルシル君は「神器でも魔道具でもない簡素なものですまないが、婚約指輪ということで貰ってくれ」って差し出した。
「婚約指輪・・・! ちょっ、ちょう待って!」
防護服を解除して局の青制服に戻ると、首から提げた紐に通した指輪を取り出す。紐の端と端を繋いでる留め具を切り離して、指輪を外す。
「それは・・・」
「うん。子どもの頃、ルシル君が縁日で買うてくれた指輪や。男の人からの指輪だけやったら婚約やけど、2人同時なら結婚指輪やって思うんよ。まぁルシル君からのもらい物やからカッコつかへんけどな」
「はやて・・・。いいや、嬉しいよ」
「マリアさん。神父さん役をお願い出来ますか?」
このヴィーグリーズに来てからは私たちに遠慮してるのか姿を消してるマリアさんを呼ぶと、一切の予兆も無しに桃色の神父服を身に纏うマリアさんが現れて、「構いませんよ。ただ、こういう経験はなく、言葉は適当になりますけど」って受け入れてくれた。
「ありがとうございます、マリアさん」
「あのー、はやて? アイリもそろそろバインドから解放してほしいな〜って思うわけで・・・」
「あ、ごめん。忘れてた」
「ひどい」
アイリを拘束してるバインドを解除。自由になったアイリは「ま、マイスターの相手がはやてならいいか」って納得してくれた。シャルちゃんやトリシュはどうなんやろうか。聞きたいような聞きたくないような・・・。
「ルシル君。私とけっ――」
「待ってくれ、はやて。俺から言わせてほしい。・・・俺と結婚してください」
「はいっ!」
ルシル君はもういつ消えてもおかしない状態や。本当は雰囲気とかいろいろ気にしたいけど、今はただ、ルシル君と正式やないけど結婚したってゆう事実が欲しい。ルシル君も同じことを考えてくれてるようで、私が差し出した指輪を受け取って、私と向かい合ってくれた。
「あとは・・・。はやて、少し目を瞑ってくれ」
ルシル君は空いてる右手を私の上に持ってきた。なんやろ?って思いながらも目を閉じると、ふぁさっと頭に何かを被せられた。ルシル君から「もういいよ」
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