第三百三十話 年越し蕎麦その一
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第三百三十話 年越し蕎麦
お風呂を出た後は自分の部屋でまた本を読んだ、そうして晩ご飯の時を待った。けれどその間僕は。
結構時間が経つのが遅いと思った、それで僕は本を読みながらまだかまだかお蕎麦はまだかと思っていたが。
ここで親父から電話が来た。
「おう、元気か」
「今退屈してたところだよ」
「年越し蕎麦待ってか」
「まだかまだかってね」
こう親父に返した。
「本を読みながら思っていたよ」
「そうか、俺は別にな」
「退屈とはだね」
「思ってないな」
「今お袋と一緒にいてだね」
「京都で飲んで食ってな」
そうしてというのだ。
「あちこち観て回ってな」
「楽しんでいてだね」
「京都は市内に殆どあるだろ」
「観光名所がね」
「それに市として狭いからな」
神戸や大阪と比べるとだ。
「だから行きやすいしな」
「タクシーですぐだね」
「もう歩いて行けたりするしな」
「京都はそうだよね」
「だからな」
それでというのだ。
「母さんと退屈しないでな」
「観光名所巡って」
「楽しんでいてな」
「美味しいものも飲んで食べて」
「楽しんでるさ、今新選組に縁のある場所行ってるんだよ」
「池田屋とか?」
「御所とかな」
そうしたというのだ。
「巡ってるぜ」
「それも面白そうだね」
「だからな」
「退屈しないんだ」
「ああ、それで夜はな」
その時はというと。
「母さんと二人でな」
「お蕎麦食べるんだね」
「ああ」
そうするという返事だった。
「そうしてくるな、それでそれからな」
「また遊ぶんだ」
「いや、ホテルで母さんと一緒にな」
「過ごすんだ」
「今年はな、そして新年になったら」
そうしたらというと。
「それと同時にホテルでおせち食ってな」
「豪勢だね」
「それでおとそもな」
そちらもというのだ。
「楽しむな」
「飲むんだね」
「正月はあれだろ」
「おとそがないと」
「正月じゃないだろ」
僕に笑って言ってきた。
「それこそな、そしてな」
「そして?」
「もうお寺に参ったし神社にもな」
こちらにもというのだ。
「行くな」
「そうするんだ」
「やっぱり神仏は忘れたら駄目だろ」
「親父いつもそう言ってるね」
「ああ、だからな」
「その言葉通りにだね」
「もう寺に行ったしな」
それにというのだ。
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