エピローグ -Nexus-
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何ていうのかな」
ハルトの問いに、ココアは「そうだね」と川を見下ろす。
そして。
誰かに聞いたのか、それともあのウルトラマンから直接言われたのか。
ココアの口が、いつの間にか動いていた。
「絆……ネクサス……」
「ネクサス……」
ハルトとココアは、静かに青空を見上げ続けていた。
「ココアさん! いつまでそんなところで油を売っているんですか?」
「ハルトさん、今日当番だよね? そろそろ代われる?」
ラビットハウスから出てきた可奈美とチノの言葉が来るまで、二人は動かなかった。
パソコンの画面が、闇色に染まっていく。
やがて、画面は水面のように渦を巻き、そこから黒い手が現れた。
「やあ。マスター。調子はどうだい?」
手袋のような質感と、指先に突き出る鋭い爪。
それがトレギアという名前の人物だと、ずいぶん前から知っている。
「……どこに行っていたの?」
そう、少女は、トレギアに対して顔を動かすことなく尋ねた。
彼女の手元には、粘土で作られた人形があり、今まさにその表皮を削っているところだった。
トレギアはそれを見ると、「へえ……」と息を漏らした。
「それは何だい?」
トレギアの質問に対し、少女は少し顔を下げる。かけた眼鏡が、光を反射して白一色に染まる。
「新作の怪獣。いいでしょ? この、とくに突き出てる顔とか」
「ふふ……中々の中二病だ」
トレギアはそうほくそ笑みながら、少女の眼鏡、それに映る人形を見つめるのだった。
次回予告
「君は……?」
「またわたしを置いていくの?」
「サーヴァント セイバー! 召喚に応じ参上した!」
「さあ、今こそ復活の時だ!」
「中々に芸術的センスしてるじゃねえか。うん」
「オレの中に流れる血が許さないんだよ……お前のような寄生虫を野放しにすることをな!」
「助けて……助けてよ!」
「人だとか人じゃないとか、そんなもの関係ない! 私は、守りたいものを全部守る! それだけの力が、今の私にはある!」
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