第二十一話 勉学もその三
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「私別に下手な先生とはね」
「会ってないのね」
「塾でもね」
「それだけでいいわよ」
「やっぱりそうなのね」
「教えるのが下手な先生なんて」
それこそというのだ。
「幾らでもいてもうそれで数学の授業されたら」
「わからないの」
「お母さんが中三の時の先生なんて凄くて」
「どんなのだったの?」
「黒板に向かって書いていっているだけよ」
それだけだったというのだ。
「生徒に教えないで黒板に向かって言っているだけよ」
「それどういうこと?」
「だから授業は生徒に向かってわかる様に言うでしょ」
「ええ、その為の授業だから」
「その先生は教えないで」
生徒にというのだ。
「黒板に向かって公式書きながら言うだけよ」
「黒板に」
「自分のね、だからわからないのよ」
授業を受ける生徒はというのだ。
「生徒に教えないで自分で公式書いて黒板に言っているだけだから」
「教える気がないの」
「教え方がわかっていないのよ」
そうだというのだ。
「今思うとね」
「そんな先生塾だと不採用ね」
クビになる以前だというのだ。
「もうね」
「そうね、だからお母さん塾で勉強していたわ」
中三の時の数学はというのだ。
「それと自分でもね」
「授業受けてもわからないから」
「そんな風でないなら」
それならというのだ。
「まだいいでしょ」
「言われてみる」
「そういうことでね、じゃあね」
娘にあらためて言った。
「とりあえず数学は自分でね」
「頑張ることなの」
「少なくともお母さんはそう言うしかないわ」
「わかったわ」
咲は母と一緒に朝食を食べながらそうした話をした、そしてだった。
朝食を食べてから歯を磨いて顔を洗って髪の毛に櫛も入れて登校した。もう制服を着ていて鞄の中にこの日の授業の教科書とノートはもう昨日の夜のうちに入れていた。
そうして駅まで歩いて行って電車で登校した。そしてクラスメイト達に数学のことを話すと話した娘は全員こう言った。
「数学って私苦手よ」
「私もよ」
「私もそうよ」
「難しいわよね」
「もう公式からわからないわ」
「そうなの。誰か数学に強い人いないかしら」
先は話した娘達が皆苦手と聞いて言った。
「一体」
「そう言われてもね」
「まだテストもやってないしね」
「はっきりわからないわよ」
「入学テストの結果なんてわからないしね」
「誰にもね」
「じゃあ先生に聞くとか」
咲は生徒が駄目ならと思って言った。
「それが一番かしら」
「そうね、やっぱりね」
「先生に聞くのが一番いいんじゃない?」
「やっぱりね」
「わからなかったら」
「そうよね、じゃあどうしてもわからなかったら聞いてみるわ」
咲はクラスメイト達に考える顔
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