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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百二十九話 冬のお庭でその一

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                第三百二十九話  冬のお庭で
 八条荘のお庭は八条荘が洋館なので洋風だ、左右対称で様々な植物特にお花が飾られてお池もある。
 そのお庭に出て周りを見ているとだった。
 そこに早百合さんが来て僕に言ってきた。
「何をご覧になっていますか」
「いえ、ただ景色を」
 僕は早百合さんに顔を向けて答えた。
「それだけで」
「そうですか」
「ちょっと八条荘の中が暑くなって」
「涼みにですか」
「出まして」 
 それでだ。
「何となくです」
「この景色をですか」
「観ていました」
「そうでしたか」
「早百合さんもですか」
「これからピアノを弾こうと思っていますが」
 それでもというのだ。
「その前に気持ちをすっきりさせたくて」
「それで、ですか」
「出ていました。大学に入りましても」
 卒業して進学してもというのだ。
「それからもピアノは弾きますが」
「それでもですか」
「最近前よりもです」
「ピアノを弾くことがでしょうか」
「楽しくなりました、交際をはじめてから」
 まさにそれからというのだ。
「そうなりました」
「そうですか」
「ですから」
 それでというのだ。
「これからはこれまで以上に」
「楽しくですか」
「弾いていきます」
 そうするというのだ。
「そして今日は」
「その人とですね」
「楽しい時間を過ごしてきます」
「早百合さんもですね」
「お寺にも神社にも行って」
「そうですね」
「そうしてきます、では」 
 僕にあらためて話してくれた。
「これからです」
「ピアノをですね」
「弾いてきます」
 こう言って八条荘の中に戻った、僕は早百合さんと別れるとお池の方に行った、するとそこにはジューンさんがいた。
 そのジューンさんが僕に言ってきた。
「どうしたノ?」
「いや、ただね」
 僕はジューンさんに笑顔で答えた。
「何となくなんだ」
「ここに来たノ」
「そうなんだ」 
「ただそれだけなノ、まあ私もネ」
 ジューンさんも僕に言ってきた。
「ただ何となくネ」
「お池が見たくてかな」
「それで今ここにいるノ」
「そうなんだ」
「今夜は忙しいけれど」
「外に出て」
「宗教違うけれどネ、お寺と神社に行っテ」
 そうしてというのだ。
「お参りもしてくるヨ」
「そうするんだ」
「宗教が違ってモ」
 何でもジューンさんはカトリックらしい、アメリカでは実は少数派というのは歴史的なことである。
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