暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第97話:明かされる名前
[1/5]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
ナスターシャ教授に言われた通り、シンフォギアを纏い全世界に歌を届けるマリア。マリアの歌でフォニックゲインを高め、それにより機能不全を起こした月の機能を再起動させ、公転軌道に集積させる事を目的としたものだ。
ソーサラーが見守る前でマリアは自らの歌を熱唱した。
しかし、結果は失敗。月の遺跡は沈黙したままであった。
その結果にマリアは崩れ落ちる。
「私の歌は……誰の命も救えないの――!? う、あ……あぁぁ――――!?」
自らの不甲斐無さ、情けなさに、マリアは涙を流した。
傍でそれを見ていたソーサラーは、思わず彼女から目を逸らす。
「マリア姉さん!?」
そこへ何とセレナが駆け寄ってきた。ベッドの上で着ている服の上にカーディガンを羽織っただけという姿でマリアに駆け寄る彼女は、お世辞にも体調が良さそうには見えない。今も脂汗を流し、顔色は悪い。
「せ、セレナ!?」
「ッ!?」
まさかのセレナの行動に、マリアの目からは涙が引っ込み、ソーサラーも狼狽えた様子を見せた。無理もない。本来彼女は絶対安静にしていなければならないのだから。
「あなた、なんて無茶を!?」
「だって……はぁ、はぁ……姉さんが、辛そうにしてるの……放っておけない」
「セレナ……」
セレナは姉を想う一心で、辛さを押し殺してここまでやって来たのだ。自分を想う妹の気持ちに、嬉しさと情けなさでマリアは再び涙を流す。
涙を流すマリアに抱きしめられるセレナは、ソーサラーにも目を向けた。
「君も……もう無理しないで……」
「え?」
「ずっと、そこに居たんだよね。ねぇ、もう、本当の事を教えて――」
セレナが言葉を続けようとしたその時、ソーサラーはマリアとセレナの背後から刃を振り下ろそうとするグレムリンの姿を見た。
「ッ!!」
咄嗟に彼はハルバードを構え、グレムリンの振り下ろした刃から2人を守る。
「え!?」
「な!?」
「くぅっ!?」
寸でのところで2人をグレムリンの凶刃から救ったソーサラーは、ハルバードを振るいグレムリンを押し退ける。
パワーで押され、3人から距離を取ったグレムリンを前にマリアとセレナを守るようにハルバードを構えるソーサラー。マリアはセレナを守るように彼女を抱きしめている。
「……どう言うつもりだ。これでは約束が違う!」
ソーサラーが怒気を込めてグレムリンに問う。マリアとセレナはここで初めて彼の声を聴くが、マリアはその声に何かを感じ、セレナは確信を得た顔をした。
「え〜? だって何かもう飽きちゃたしさ〜」
「飽きた、だと――!?」
「B級のメロドラマみたいになってきて、面白くなくなっちゃったし。もういいかな〜って。目的の物は出てき
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ